America [New York]
小規模生産の優れたシードルを消費者につなぐ
2018.10.11
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最近米国ではシードル(英語ではサイダー)が人気だ。しかし小規模生産者手造りの優れた銘柄を探すのは至難の技。そこで2018年5月に生まれたのが、生産者と消費者を繋ぐウェブサイト「サイダー・イン・ラブ」だ。
創業者アニー・バイストリン氏は、米国地方を旅して出会った、地元でしか入手できないシードルの味が忘れられず、同サイトを設立。「日々の生産に追われる小規模農家には、販売網の構築は大きな課題。我々は彼らと少額の手数料でパートナーを組み、マーケティングとオンラインストアの場を提供。商品は各生産者から消費者に直接配送されるので、彼らの流通コスト削減にもなります」と氏。
サイトは現在、伝統品種のリンゴの風味を繊細に生かす、全米12の生産者をサポートしている。NY北部の「サウス・ヒル・サイダー」のスティーブ・セリン氏は「シードルの魅力に惹かれて音楽家の仕事を辞め、02年に生産を開始。しかし販促のノウハウがなく、このサイトのおかげで希望が持てます」と新販路への期待を語る。
(『料理通信』2018年9月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Cider in Love
https://ciderinlove.com
(現在商品発送は米国内のみ)
text by Akiko Katayama
JOURNAL / 世界の食トレンド
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