Italy[Firenze]
日本酒文化の普及を目指すイタリア人利き酒師
2019.02.12
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「スシやラーメンが人気でも、日本酒についてはまだまだ知られていない」と語るジョヴァンニ・バルディーニさん。2004年に初めて日本酒の蔵を訪れてその魅力に憑かれ、日本語と日本酒について学び、利き酒師の資格を取った。
イタリアでは日本酒について、未だに“必ず温めて飲む、食後の酒”といった誤った知識が一人歩きしているが、「潜在的な関心は極めて高い」と感じている。2014年には、Firenze Sakeを立ち上げ、自ら訪れて共感した小規模で手造りの蔵の酒を輸入し、イタリア各地のレストランに売り込むと同時に、主にソムリエや料理関係者を対象に日本酒ワークショップを開いている。中でも最近人気を集めているのが、日本酒を使ったカクテルのマスタークラス。
バーテンダーは、酒の知識が幅広く、研究心も高い。彼らの自在な発想を元に、酒の持つ繊細な香りと味わいを知ってもらおうという試みだ。イタリア人利き酒師による日本酒文化普及の草の根活動、今後の拡大が期待される。
(『料理通信』2019年1月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Firenze Sake
https://firenzesake.comtext & photograph by Manami Ikeda
JOURNAL / 世界の食トレンド
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