Italy[Milano]
“共同オーブン”でコミュニティの醸成を目指す
2019.01.10
-
2018年8月末、ミラノにオープンした「フォルノ・コレッティーヴォ」は、パン屋&ナチュラルワインバー。棚にはボトルが数多く並ぶが、パンの品揃えは潔く2種類だ。
ひとつは、イタリア国内産の厳選した古代品種と近代小麦をブレンドし、試作を重ねて41回目に完成した自信作「S41」。もうひとつは週替わりの単一品種小麦のパン「ディスカバリー」である。米西海岸と北欧の他、世界で研鑽を積んだ女性パン職人が作る、自家製酵母で長時間かけて発酵させた“サワードウブレッド”で、クラストが硬くクラムがしっとりした、酸味のある味わい深いパンだ。
店名はイタリア各地に残る共同オーブンのことで、同店には今後、オーブンを開放するプランがある。愛好家たち自分のパン生地を持参して集まり、焼き上がりを待つ間に、粉や発酵談義に花を咲かせる――「そこに有名パン職人が加われば、なおいっそう話も弾むはず。おいしいパンを軸にコミュニティを作りたい」と、オーナーのアレッサンドロさん。共同オーブン企画は近々実現する予定だ。
(『料理通信』2018年12月号/「ワールドトピックス」より)
◎ FORNO COLLETTIVO
Via Lecco,15 20124 Milano ☎+39.02.21067364
10:30~24:00(土曜8:30 ~、日曜8:30 ~16:00)
月曜休
S41、ディスカバリー共に6ユーロ/800g 週末はクロワッサンとバブカも販売text by Yuko Suyama
JOURNAL / 世界の食トレンド
JOURNAL / 世界の食トレンド