Italy [Salina]
料理人たちよ、今こそ立ち上がれ!
2017.09.06
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2016年冬、世界のトップシェフが集まり、健康的な食と環境を次世代へつなぐための活動がスタートした。その名は「ケアーズ」。環境と食をTake care(世話)し、Care(手入れ)するという意味を持つ。
年に2回開催するイベントでは、各国のシェフたちがサステイナブルな料理法や食料廃棄を減らすレシピを公開し、シェアし合う。一般の参加者はその料理を味わい、トークショーを聞き、環境問題について考えを深める。最新のイベントは2017年5月21日からの4日間、シチリアのサリーナ島で開催され、アメリカ「マンレザ」のシェフ、D・キンチ氏らが参加した。
イタリア北東部アルト・アディジェの「サン・ウベルトゥス」の総料理長N・ニーデルコフラー氏は、「今までは最高の味だけを追求してきたが、世界的に食糧問題が語られる中、食を預かる我々こそが立ち上がらねば」と「ケアーズ」を発案したという。環境問題は今や、料理人が率先して考える時代になった。
(『料理通信』2017年8月号/「ワールドトピックス」より)
◎ CARE’s
http://www.care-s.it/cares/text by Sayaka Miyamoto
photograph by Diego Artioli / Formasette
JOURNAL / 世界の食トレンド
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