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FEATURE / MOVEMENT

クリトモ×アラスカ産シーフード

酒場で光る!SURIMIつまみの極意とは?

2017.12.06

text by Mieko Sueyoshiphotographs by Hiroyuki Tomimori



組み合わせる食材で遊ぶ!

栗原友(くりはらとも)さん
料理家。アパレル会社のPR等を経て2005年より料理家に。その傍ら築地「斎藤水産」で4年修業。酒場好きとしても知られ、2017年8月、浅草花やしきに「夜のさわぎ」をプロデュース。



自他ともに認める酒場好きの栗原友さん。今年8月には自ら酒場もプロデュース。「これまでの酒場巡りの集大成」という「夜のさわぎ」は、旬の魚料理と、自分が食べたいつまみだけをオンリスト。日本酒やオリジナルサワー、ホッピーが賑やかに彩る。壁一面に貼られた自筆の品書きには、好奇心をくすぐる名前のつまみがずらり。揚げナスをツナで和えた「無限ナス」、鶏皮にすり身を塗って揚げた「トリピー」……。酒場の定番「板わさ」も渋く脇を固める。「練り製品は味が完成されているのでそのまま出すことがほとんどでした」と栗原さん。



◎ 夜のさわぎ
東京都台東区浅草2-28-1浅草花やしき
☎ 070-4808-5978
17:30~22:00LO、土曜16:00~21:30LO、日曜、祝日休
つくばエクスプレス浅草駅より徒歩3分



(左)クリトモハイ700円 (右)大根おろしサワー 600円
“体にいい”ポン酢入り「大根おろしサワー」は、油物ともさっぱりと。豆乳割りの“キンミヤ公認”クリトモハイは、予想外にドライな大人の味。ともにこの店の名物ドリンク。

練り製品と日本の酒の相性は鉄板だが、その原料となる〝すり身〞はアラスカ産すけそうだらが主原料であることが多い。アラスカの冷涼でクリーンな海域で獲れたすけそうだらは、天然魚ならではの引き締まった身質と臭みのない脂が特長。現地で加工、冷凍輸入されたすり身はかまぼこやちくわなどに加工され、日本の食卓に上っている。

栗原さんも「料理に使えばコクが生まれ、組み合わせる食材も選ばないのでアレンジし易い食材です」と、刻んだちくわを具にした炒飯は作ることも多いとか。今回はその炒飯ほか2品を提案いただいた。笹かまは舟の形を活かし、明太マヨとチーズに大葉も挟んで天ぷらに。カニカマは「彩りを重視して」ニンジンと合わせ、搾菜と一緒に春巻きに。ちくわの炒飯は、種を取ったキュウリと柴漬けがカリッと小気味よい食感だ。どれも食材の組み合わせが新鮮。「練り製品は味付けが甘めのものが多いから、塩気を足すと味がくっきりしますよ」。甘塩っぱさが、酒飲みの胃袋をわしづかみにする味わいだ。

日頃より食材の産地や流通の現場に、積極的に足を運んでいる栗原さん。「アラスカのサステイナブルな漁業もぜひ、この目で見てみたいですね」。


カニカマの主原料も、実は……
天然でサステイナブルな、アラスカ産シーフード

アラスカ産すけそうだらのすり身は、ちくわやかまぼこほかおでん種の原材料にも多く使われている。

かまぼこ、さつま揚げ、魚肉ソーセージ……日本の水産練り製品のバラエティは実に多様。これらの主原料は魚のすり身で、カニカマも実は、蟹肉ではなくすり身から。そのうちアラスカ産すけそうだらのすり身は世界中から輸入されるうち4割を占め、安定した品質は高い評価を得ている。

アラスカ周辺海域はプランクトンが数多く生息し、厳しい排出規制と養殖漁業の禁止により、海洋汚染の心配のない豊かな天然漁場だ。必要以上の捕獲を禁じるサステイナブルな漁業体制も採用。世界に誇る自然環境の保護に努めている。アラスカ産シーフードはほか、天然サーモン、ギンダラなど種類も豊富。厳しい衛生管理の下で急速冷凍後、世界中へ出荷されている。


アラスカ半島からアリューシャン列島を臨むベーリング海は世界有数の豊かな漁場として知られている。


クリトモ流 SURIMIつまみを作ってみよう!

◎笹かまぼこを使って


笹かまぼこの明太マヨ挟み揚げ
ふんわり、サクッ。明太マヨとチーズでコクを、大葉の香りでさっぱりと。笹かまに下塩を振ることで、酒呑みが喜ぶ甘塩っぱさに。

NEWS!
2017年12月末日※まで「夜のさわぎ」でこの1品がオンメニューします。

(※年末は、12月30日まで営業予定)

レシピ
[材料 (1皿分)]
笹かまぼこ ……2枚(60g)
明太マヨネーズ ……15g
ピザ用チーズ……15g
大葉……2枚
塩……適量
天ぷら粉……適量
揚げ油……適量

[作り方]
1) 笹かまぼこの中央に包丁を入れ、薄く2枚に開く。
2) 片方の内側に大葉とチーズをのせ、もう片方の内側に明太マヨネーズを塗って、2枚を閉じ合わせる。全体に薄く塩をふる。
3) 天ぷら粉を水(分量外)で溶き、2)をくぐらせて170℃の油でカラリと揚げる。
★極意! 笹かまには下塩を振っておく!




◎カニカマを使って


カニカマの春巻き
カニカマと搾菜がだしの要。その旨味を含んだ具が、クリスピーな皮から弾け出ます。酢醤油と辛子を添えて。

レシピ
[材料 (4本分)]

カニカマ(ほぐす) ……55g
ニンジン(せん切り) ……60g
長ネギ(せん切り) ……15g
搾菜(せん切り) ……30g
春巻きの皮……4枚
揚げ油……適量

[作り方]
1)カニカマ、ニンジン、長ネギ、搾菜をボウルでよく混ぜ合わせ、4等分にする。
2)春巻きの皮にのせて細長く巻く。
3)水溶き小麦粉(分量外)でとじて、180℃の油でカラリと揚げる。
★極意! 具は、ほぐしカニカマと太さを揃える



◎ちくわを使って


ちくわとキュウリの炒飯
ゴマ油で炒めたちくわが主役!カリカリキュウリと柴漬けが脇を固めます。ひと口ごとに多彩な味わいで、まさに「呑める」ご飯もの。

レシピ
[材料 (1皿分)]
ちくわ……2本(70g)
キュウリ……1/2本(35g)
ゴマ油……適量
長ネギ(みじん切り) ……40g
卵(ほぐす)……2個
ご飯……約350g
鶏ガラスープ(顆粒) ……小さじ1/2
赤柴漬け(粗みじん切り)……30g
炒りゴマ……適量
白コショウ……小さじ2
醤油……大さじ1
万能ネギ(小口切り)
削り節……各適量

[作り方]
1)ちくわは5mm厚さの輪切りに、キュウリは縦半分に割って種をくり抜いて5mm厚さに切る。
2)フライパンにゴマ油を熱し、長ネギ、ちくわを中火で香ばしい香りが出るまで炒め、溶き卵を加えて炒り混ぜる。
3)ご飯と鶏ガラスープを加えて炒め合わせ、キュウリ、赤柴漬け、炒りゴマを加えてさらに炒める。白コショウと醤油で味を調えて皿に盛り、万能ネギ、削り節を散らす。
★極意! ちくわは焦げるまで香ばしく炒める




【アラスカシーフードに関するお問い合わせ】
アラスカシーフードマーケティング協会 日本事務所

☎ 03-3225-0089
http://japanese.alaskaseafood.org/





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