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ガストロノミー界の新勢力~ラテンアメリカ現地ルポ(全4回) Vol.1 「The World 50 Best Restaurants(世界のベストレストラン 50)」ラテンアメリカ版が発表! | 料理通信

Jan 01, 1970

FEATURE / WORLD GASTRONOMY

歓喜するメンバーの肩を抱くガストン・アクリオ


1位はペルーのガストン・アクリオ


今年9月初旬、「ラテンアメリカのベストレストラン50」の授賞式がリマで開催された。地元ペルーや海外から一堂に会したレストラン関係者たちは、中南米のベストレストランに選ばれた「アストリッド&ガストン」のペルー人シェフ、ガストン・アクリオのためにピスコ・サワーやシャンパンで祝杯をあげた。ペルー食文化発展への貢献を讃えられたアクリオは、同式典でさらに生涯功労賞も授与されダブル受賞の栄誉に輝いた。

第2位にランクインしたのは、アレックス・アタラ率いるブラジルの現代アマゾン料理レストラン「D.O.M.」、第3位はエンリケ・オルベラのモダン・メキシコ料理レストラン「プジョル」、第4位は人気急上昇中の若手シェフ、ビルヒリオ・マルティネスが運営する最先端のペルー料理レストラン「セントラル」、第5位はヘレナ・リゾー&ダニエル・レドンドの夫婦チームが地元の食材を使ったエレガントでモダンなブラジル料理を供するサンパウロの「マニ」で、リゾーは「最優秀女性シェフ」のトロフィーも獲得した。トップ10入りした女性シェフには他に、第10位を獲得したリオのレストラン「ロベルタ・サドブラック」のロベルタ・サドブラックがいる。

最優秀女性シェフを受賞したヘレン・リゾー



「全く新しい味覚の世界」byレネ・レゼッピ


かねてから「ノーマ」のレネ・レゼッピが「全く新しい味覚の世界」と評するラテンアメリカのガストロノミーがターニング・ポイントを迎えたのが本式典である。統括団体ウィリアム・リード・ビジネス・メディアのウィリアム・ドルーは「ブラジル、ペルー、チリなどの国々においては、急速な経済発展によりファインダイニング・シーンが盛りあがりをみせているが、ラテンアメリカが他地域と比較して未踏の地である状況はまだ変わっていない」と述べている。

授賞式での記念ショット



世界の美食地図にラテンアメリカが登場


「ラテンアメリカのベストレストラン50」のアワード・プログラムは、影響力の大きい「世界のベストレストラン 50」から派生した2つめの地域版となる。今年、ひと足早くシンガポールで開催された「アジアのベストレストラン50」とは異なり、ラテンアメリカの投票制度は他のリストで採用されているグローバルな制度と完全に切り離されている。たとえば、ロンドンで開催された「世界のベストレストラン 50」の授賞式で「ラテンアメリカのベストレストラン」の称号を授けられたD.O.M.は、本リストでは第2位だ。

特に脚光を浴びているのはブラジル、ペルー、メキシコといった国々だが、リスト中で最もレストラン数が多い国は(第9位の「テギ」が先導する)アルゼンチンである。チリ人ジャーナリストのピラル・ロドリゲスは、「この賞が重要なのは、世界が注目すべき美食地図にラテンアメリカを書き加えたことだ」と語っている。この賞が提供する話題によって、ラテンアメリカの優れた才能と、アマゾン、アンデス、パタゴニアといった知られざる産地のエキサイティングな新食材に国際的な関心が集中することは間違いない。


text by Melinda Joe / photographs by Latin America's 50 Best Restaurants Awards / Japanese translation by Yuko Wada





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