日本発ガストロノミー×サントリー日本ワインvol.16 | 料理通信
1970.01.01
| 英語(English) |
レポート
日本発ガストロノミー×サントリー日本ワインvol.16───────────────────────────
シェフ&ソムリエが訪ねる登美の丘ワイナリー
photographs by Tsunenori Yamashita
「海外からのお客様が増える中で、日本ワインの良さをしっかり伝えていかなければと感じる日々」と語る「グランド ハイアット 東京」の副総料理長 西洋料理担当 ダヴィッド・ブランさんとソムリエのマニュエル・ロドリゲスさんが、登美の丘ワイナリーを訪れました。
(写真・右)
グランド ハイアット 東京
副総料理長 西洋料理担当 ダヴィッド・ブラン氏
デュカスの下で研鑽を積み、日本でのシェフ歴15年に及ぶ日本通フレンチシェフ。
(写真・中央)
グランド ハイアット 東京
ホテルソムリエ マニュエル・ロドリゲス氏
フランスを皮切りにドバイ、シンガポールを経て、昨年来日した国際派ソムリエ。
(写真・左)
登美の丘ワイナリー
渡辺直樹ワイナリー長
「適地適種」を求め、土にぶどうに寄り添う日々。
土地を生かした細やかなつくりに感動!───────────────────────────
日本で働く外国人シェフやソムリエの役割が変わりつつあるのかもしれません。世界中が日本の食文化に興味を持ち、外国人観光客が増えるにつれて、本場の味と技を私たちに伝えることのみならず、この国の食の豊かさを海外の人々へ伝えることも彼らのミッションになっているようです。自国の食のアンバサダーであると同時に、日本の食のアンバサダーでもあるのでしょう。
ブランさん、マニュエルさん、共に日本のワイナリーを訪れるのは初めて。渡辺直樹ワイナリー長が登美の丘ワイナリーの成り立ちから解説します。100年以上の歴史があること。標高約600mの小高い丘の南斜面にぶどう畑が広がっていること。さらに畑を案内しながら、「約150haある敷地の中でも条件的に恵まれた約25haで栽培しているんですよ。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、プティ・ヴェルドなど赤が8品種、白はシャルドネ、甲州など4品種を、日照や土壌など畑のキャラクターに合わせて植え分けています」。ブランさん、「丘の上や谷寄りといった地形を生かして様々な品種を育てているんですね。個々の畑の特性を細かく把握した栽培がすばらしい」とつぶやくと、ワイナリー長、「『頑なに“土”からつくり上げる』がモットーなんです。多雨多湿の日本では水分のコントロールが重要で、土質ばかりでなく土中の水の流れも調べて、最適の品種を育てています」。
一方のマニュエルさん、彼は幼少より父と共にワインづくりに携わってきた経験の持ち主。その体験と重ね合わせながら、感想を語ります。「フランスにも匹敵するワイナリーが形づくられていることに驚きますね。ヨーロッパの影響を受けながらも、日本の風土に合わせて細やかなつくりがなされている」。
登美の丘の全ラインナップをテイスティングして、「各々に独自のクオリティを感じますが、総じて繊細で透明感のある味わいですね。ジャンルを超えて幅広く料理に合わせられそうだ」というマニュエルさんのレストランの枠を超えて活躍するホテルソムリエらしい賛辞に、渡辺ワイナリー長が「この土地が持つやさしさ、エレガントさを大切にしているんです」。
「畑に向き合い、品種に寄り添い、パッションを持ってワインづくりに挑む登美の丘の姿に触れて、日本ワインの味わいを再発見した気分です」と語るブランシェフの言葉が何より彼らの感動を物語ります。
2人が選んだ1本・登美 白 2012────────────────────────────────
サントリー登美の丘ワイナリー
1909年に開園。南に富士山を仰ぎ、眼下に甲府盆地を見下ろす、標高約600mの丘。「1.日照時間が長い。2.降雨量が少ない。3.昼夜の寒暖差が大きい」と良いぶどうを育てる3条件を生かして、“世界を感動させる日本ワイン”を目指す。国内外のコンクールでの受賞多数。その他、サントリー日本ワインに関する詳しい情報はこちら。
山梨県甲斐市大垡2786
☎ 0551-28-7311
9:30~16:30 火曜、水曜休(8~11月は水曜のみ)
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「日本発ガストロノミー×サントリー日本ワイン」イベントレポート ───────────────────
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