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JOURNAL / JAPAN

日本 [富山]

古くからの在来種が揃う

在来種を守ることと新品種への挑戦が未来をつくる

2016.06.25

慶長年間から続くつるし柿
「三社(さんじゃ)」(カキ) 

干し柿専用の渋柿「三社」から作られる「富山干柿」。

その歴史は、同じく干し柿で有名な「美濃つるし柿」から始まったと言われています。

慶長年間(1696-1614)、美濃国(現在の岐阜県)から来たひとりの巡礼者が、越中国福光の里(現在の富山県)につるし柿の製法を教えました。その後、次第にこの製法が広まり、加賀藩主3代前田利常公(1594-1658)が、美濃国から柿を移植。さらに、つるし柿を作る者を召し寄せ、作出を試みたということです。

「三社」は大きなもので直径10cmほどもあり、締まった果肉が特徴です。


種が小さい肉厚品種
「稲積(いなづみ)」(ウメ)

氷見市稲積の道渕慎二氏の園で発見された「稲積」。1940年頃に、園主が自園の品種不詳の種子を蒔いて得た実生樹とされています。名前の由来は町名から付けられました。

肉厚で種は小さいため、梅干しに適した品種です。最近では、梅ジュースや梅ジャムなども作られ、6月中旬の収穫期には、一般の人々を集めて「稲積梅ざんまい体験」が行われたりしています。

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