America [Cambridge]
旅するシェフが辿り着いた“無国籍小皿料理”
2017.12.14
-
2016年にオープンして以来、平日でも予約必須の「リトル・ドンキー」は、“グローバル小皿料理”が人気の店だ。ボストンやNYC等で複数のレストランを手がけ、高い評価を得ているオーナーシェフ2人組が、世界を旅して出会った食材、調味料や調理法を用い、文化的枠組みを取り払って創作する料理である。
アジア、中東、アフリカ、欧州、さらに北・南米を感じるメニューを、どの客も興味津々に覗き込む。たとえば、煮詰めたザクロジュースをまとわせたアボカドの網焼きには、ローストしたカボチャの種とヨーグルトを添え、越南風エビペーストを塗ったサワー種のトーストにはミントの葉をプラス。カラスミやニンニクの芽で和えた在来種のトマトや、フェタチーズと唐辛子を巻いたキュウリのサラダなど素材使いは多彩だ。
また、生魚を地中海、中米、韓国、日本風に供するロー・バーも好評。複雑に風味を掛け合わせ、馴染みある食材は切り方で変化を持たせてユニークな一皿に仕上げるところに、調理人の技が光る。
(『料理通信』2017年11月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Little Donkey
505 Massachusetts Ave., Cambridge, MA 02139
11:00~25:00(木曜・金曜~26:00)、
土曜・日曜10:00~15:00、17:00~26:00(日曜~25:00)
無休
キュウリのサラダ 11ドル
www.littledonkeybos.com/
text by Kuniko Yasutake
photograph by Andrea Merrill
JOURNAL / 世界の食トレンド
JOURNAL / 世界の食トレンド