America[Boston]
地元ファン待望“コラッチ”ベーカリーが誕生
2020.04.16
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パン職人歴20年のベテラン、デイジー・チャウ氏が2019年秋に独立オープンした「ブレッドボード・ベーカリー」が、数多のベーカリーがしのぎを削るボストンエリアで新名店になる勢いだ。
目玉商品はチェコ発祥の“コラッチ(チェコ語でコラーチュキの英語読み)”。チャウ氏の故郷テキサス州や、米国中西部のチェコ移民が多い地方では一般的だが、ボストンでは馴染みの薄いペストリーだ。卵黄をたっぷり使用したブリオッシュ生地にクリームチーズで丸く縁取った季節の果物やけしの実のフィリングをのせ、表面にはバター、小麦粉、砂糖で作る“ポシプカ”という歯触りのよい薄衣をまとわせ焼き上げる。
近隣のデリで週末限定ポップアップショップを開いてその存在を知らしめ、3年かけてファンを増やしてきたこともあり、オープンと同時にコラッチ目当ての客が訪れるようになった。周辺では買えない商品を取り上げたこと、そして新しもの好きが集まる土地を選んだチャウ氏の戦略が、功を奏したといえるだろう。
(『料理通信』2020年3月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Breadboard Bakery
203A Broadway, Arlington, MA 02474
7:00~15:00
月曜休
コラッチ各種 4ドル
http://breadandstuff.com/
text & photograph by Kuniko Yasutake
JOURNAL / 世界の食トレンド
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