France[Paris]
パティシエが誘う果物の深淵なる世界
2018.01.09
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2013年から、パリ屈指のラグジュアリーホテル「ル・ムーリス」のシェフパティシエを務めるセドリック・グロレ。権威ある料理雑誌『ル・シェフ』で“今年のシェフパティシエ”を、菓子職人が名を連ねる協会「ルレ・デセール」では“エクセレンス賞”を受賞するなど、フランスのパティスリー界で今、大注目の人物だ。
そんなパティシエが手掛ける初のレシピ本が、2017年9月に出版された。テーマは果物。「豊富な種類がある果物はもっとも好きな食材」というセドリック。自身のシグニチャー作品も、レモンやイチジク、リンゴなどの形をチョコレートで精巧に美しく模して、その果物のクリームやピュレをフィリングにしたものだ。
この代表作シリーズをはじめ、タルトやエクレア、ヴィエノワズリーにクッキーまで、家庭でも作れるものからプロの技を駆使するものまで、50種近くの果物のおいしさを、約100の菓子で表現している。今をときめくパティシエが満を持して披露する、甘い世界の魅力がたっぷり詰まったレシピ集だ。
(『料理通信』2017年12月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Fruits
Cedric Grolet著
Alain Ducasse Edition 刊39ユーロ
ISBN:2841239136
text by Yukino Kano
photograph by Pierre Monetta
JOURNAL / 世界の食トレンド
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