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JOURNAL / 世界の食トレンド

France [Paris] モバイルアプリのレストランガイド「ラ・リスト」にパティスリー部門が創設!

2022.10.17

text by Sakurako Uozumi / photographs by Mediatome

世界中のガイド評価の集大成を目標に、モバイルアプリで展開するフランス発のレストランガイド「ラ・リスト」。2022年からパティスリー部門が設けられ、9月5日、ラテン・アメリカ会館で授賞式が行われた。

「パティスリーは、もはや食事の締め括りではなく、美食の扉にもなった。今年からは革新的で志高く、起業家精神あふれるパティシエたちにスポットライトを当てます」と、発起人のフィリップ・フォール代表は語る。

評価方法は、世界中のメディア、ガイド、カスタマーレビューなど、1000にも上る膨大なデータを集積して総合ランキングを算出。パティスリー部門は60カ国から、700軒もの情報が掲載された。最多はフランスの150軒、日本は26軒だ。

近年、パラスホテルや高級レストラン出身の菓子職人が路面店を構えたり、サイトで受注生産のシステムを導入したりするなど、高級パティスリーが身近になりつつある。SNSを用いて、ユーザーに直接アプローチするスタイルも定着した。「ラ・リスト」も、新たなスイーツスポットの検索エンジンになるに違いない。

(写真トップ)授賞式会場はサン・ジェルマン地区にある18世紀の貴族の館ラテン・アメリカ会館。ガーデンパーティには15名のパティシエを招請した。写真中央に映るのは、サイトでの予約注文をもとに菓子を製造するニナ・メタイエ。エコロジーへの意識も強く、アイドル的存在のスターパティシエだ。


パリのパラス「リッツ・パリ」のシェフ・パティシエ、フランソワ・ペレ。2021年にホテルの隣に路面店「ル・コントワール」をオープンした。

アルプス山中のリゾート地クーシュヴァルのパラス「シュバル・ブラン」内の二ツ星「ル・サルカラ」で腕をふるうセバスチャン・ヴォークション。ここはデザートのみを提供するレストラン。ヴォークションは、果物と野菜を駆使した独創的なデザートを生み出すことで定評がある。


*1ユーロ=138円(2022年9月時点)

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