France [Paris]
朝食用のクロワッサンを1日中グルメに楽しむアップサイクル
2022.02.07
text & photograph by Sakurako Uozumi
クロワッサンといえばこれまでパリの朝食の定番だったが、近頃、具材をたっぷり挟んで朝から夕方まで提供する店が増えてきた。
2021年夏、モンマルトルにオープンした「カフェ・ド・リュス(Café de Luce)」は、気鋭の女性シェフ、アマンディーヌ・シェニョ(Amandine Chaignot)氏によるビストロ。営業中いつでもオーダーできる「ホット・クロワッサン(Croissant chaud)」は、1品で食事にもなる食べ応えで、「ジャンボン・ド・パリ+コンテチーズ」、「サーモン・グラブラックス+ポワローのフォンデュ」、「ブッラータ+アーティチョークのロースト+トリュフ」など具材の組み合わせも魅力的だ。
シェニョ氏はクロワッサンにスポットを当てた理由を語る。
「朝食用のクロワッサンを様々なソースや具材で変身させて、食品ロスを減らす試みです。グルマン的な発想から生まれた、食の芸術のリサイクルです」
クロワッサンを料理に使うには、バターの切れ味が良く、ほんのり甘味のある美しい層が不可欠だという。地産地消はもちろんのこと、パリらしい食材を見直そうとする考えがブームを後押ししているようだ。
(写真)「ブッラータ+アーティチョークのロースト+トリュフ」16ユーロ。横半分に切ったクロワッサンに少量のオリーブ油とタイムをって、オーブンでローストしたアーティチョーク、ブッラータを挟んで約5分温める。とろけたブッラータとトリュフの芳しさ、クロワッサンのサクサクした食感がすばらしいハーモニーを奏でる。
◎Café de Luce
2, rue des Trois Frères 75018 Paris
10:00~24:00(土曜、日曜8:00~)
ランチ12:15〜14:30、ディナー18:00〜22:30
無休
3種のホット・クロワッサンは季節によって具材が変わる。「ジャンボン・ド・パリ+コンテチーズ」11ユーロ、「サーモン・グラブラックス+ポワローのフォンデュ」12ユーロ(2022年1月現在)
https://www.cafedeluce.com/
Instagram:@cafedeluce.montmartre
*1ユーロ=128円(2022年1月時点)