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JOURNAL / 世界の食トレンド

“から揚げ好き”パリジャンがオープンしたエコなストリートフード店

France [Paris]

2023.09.11

“から揚げ好き”パリジャンがオープンしたエコなストリードフード店

text by Yukino Kano

おにぎりや食パンサンドなど、日本のストリートフードが大人気のパリ。から揚げもその代表、中でも話題になっているのが2023年4月、モンマルトルの丘のふもとにオープンした「ナカツ(Nakatsu)」だ。

店を営むのは、日本食文化の大ファンで“から揚げが大好き!”という、子供の頃からの仲良し二人組、シャルルとマチュー。30代前半の彼らの意識は、食材の質と環境に向かっている。

パリ近郊の鶏農家で120日間かけて放し飼いで育った鶏の肉は、身が引き締まって繊細、脂の香りもよい。野菜はパリから150km圏内の小規模生産者たちのもの。味噌や日本酒などの和食材も、フードマイレージが大きい日本産ではなくブルゴーニュ地方産が主だ。環境への配慮から、ワインは箱パック入りの自然派をグラスで提供する。

おいしさとエコロジーにコミットしたから揚げは、甘めのチリソースや味噌タルタルソースをかける他、赤ピーマンのピクルスやズッキーニのロティなど野菜をたっぷりのせたから揚げ丼や、オリジナルのジャガイモ入りバンズで挟んだバーガー仕立てで提供する。ベジタリアン向けには、大きなマッシュルームに下味を付けて揚げたものが用意されている。

店名はから揚げの聖地、大分県中津市から取った。イートイン&テイクアウトで、日本の人気ストリートフードを楽しむパリジャンでいつも賑わっている。

(写真トップ)醤油などでしっかり下味を付けてクリスピーに揚げたから揚げを、ジャガイモ入りバンズでバーガー(12ユーロ)に。


(写真)野菜をたっぷりのせた「から揚げ丼」(14ユーロ)。トッピングの煮卵(2ユーロ)も人気だ。

(写真)野菜をたっぷりのせた「から揚げ丼」(14ユーロ)。トッピングの煮卵(2ユーロ)も人気だ。


◎Restaurant Nakatsu
25, rue Ramey 75018 Paris
12:00~14:30(日曜~15:30)、19:00~22:30
月曜休
https://nakatsu.fr

*1ユーロ=157円(2023年8月時点)

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