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JOURNAL / 世界の食トレンド

「麹」に開眼するシェフが続出!インドの新感覚調味料ブランド

India [Goa]

2023.09.14

「麹」に開眼するシェフが続出!インドの新感覚調味料ブランド India [Goa]

text by Akemi Yoshii / photographs by Brown Koji Boy(photo1), Julian Manning for Nat Geo Traveller(photo2), Assad Dadan(photo3), Cream Choc(photo4)

今、インドのレストラン業界で、新たな調味料として脚光を浴びているのが「麹」。その仕掛け人が、ゴアで麹および麹加工品を作る「ブラウン・コウジ・ボーイ(Brown Koji Boy)」のプラチェット・サンチェティーさんだ。

イタリアの食科学大学で学んでいた2019年、デンマークのレストラン「ノーマ」の発酵ラボのリーダーであったデイヴィッド・ジルバーさんの発酵講座で初めて麹を味見する。その時の体験を、「焦がしバターのような香ばしさと旨味がある醤油麹に驚き、様々な応用が可能な米麹の可能性にも惹かれました」と振り返る。

20年、コロナウィルスの流行により、志半ばでインドに帰国したが、自宅で麹を造り始める。インドにも発酵食品はあるものの、麹はほとんど知られておらず、そこに目をつけたのだ。

(写真)プラチェット・サンチェティーさん。

(写真)プラチェット・サンチェティーさん。

最初は実験的にシェフに試してもらっていたが、もっと多くの人に知ってもらおうとブランド化を決意。21年9月、ゴアに工房を作り本格的な製造に入る。その際、堅苦しくなく、遊び心が感じられるブランド名を採用した。

商品も伝統的な味噌や醤油でなく、ヒヨコ豆などインドで手に入りやすい食材から造った麹を自由な感覚で加工したものが多い。最初に手がけた商品はラージマー豆(キドニービーンズ)を10カ月発酵させ、軽くスモークしたトマトピューレを加えた「トマトたまり」。
「麹加工品は、一度味わうと、どんな料理にも応用できる万能調味料であることに気づくシェフは多いです。今や様々なレストランで使われています」と、人気は上々だ。

(写真)ベンガルールのレストラン「Lupa」では、トマトたまりを使ったグレーズで自家製ブラッティーナ(小さなサイズのブッラータチーズ)に旨味と風味をプラスする。

(写真)ベンガルールのレストラン「Lupa」では、トマトたまりを使ったグレーズで自家製ブラッティーナ(小さなサイズのブッラータチーズ)に旨味と風味をプラスする。

主要顧客はレストランやホテルだが、オンラインショップやゴアのスーパーで取り扱いが始まり、一般消費者にもじわじわと浸透している。商品構成は味噌、たまり醤油、醤油、麹ペーストなどの調味料、そしてインド産の米を使った米麹。ヴィーガン、グルテンフリー対応の商品もある。

コラボレーションも積極的に行っており、新商品の麹ジェラートに続き、麹ビールの開発など、麹の可能性を広げるプラチェットさんの挑戦は続く。

(写真トップ)大豆味噌に発酵唐辛子を加えた「Soy Chili Blend Miso」。レストランではバターと合わせて魚介料理のソースにしたり、インドの麺料理のアクセントに使われている。

(写真)ゴアのジェラート店「Cream Choc」とのコラボは麹ジェラート「The Savoury Gelato Collection」。味噌、甘酒、醤油麹などを使った6つのフレーバーが楽しめる。

(写真)ゴアのジェラート店「Cream Choc」とのコラボは麹ジェラート「The Savoury Gelato Collection」。味噌、甘酒、醤油麹などを使った6つのフレーバーが楽しめる。



◎Brown Koji Boy 
Shop No.1 & 2, Ground Floor, Vodachem Bhatt, Porvorim, Aradi Socorro, Goa 403501
Soy Chili Blend Miso 675ルピー
Smoked Tomato Tamari 1050ルピー
Rice Koji 550ルピー
https://brownkojiboy.com/

*1ルピー=1.74円(2023年8月時点)

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