Italy [Sardegna]
原材料もイタリア産に。クラフトビール最新事情
2016.10.11
-
ピエモンテのビール会社「バラデン」社が創業した1996年は、「イタリアのクラフトビールブーム元年」と呼ばれる。その後20年を経て、今や国内のクラフトビールメーカーは約1000社。スーパーマーケットの棚には個性豊かな銘柄が並び、大手メー カーも地域性を掲げたビール造りに乗り出している。
クラフトビール先進国のアメリカがホップを強調した苦味の強いビールを好むのに対し、イタリアでは味わいと風味のバランスとフードペアリングを重視しているのが特徴。さらに昨今、メーカーが目指しているのは原材料の“オール・メイド・イン・イタリー”だ。大麦やその他の材料はもちろん、多くは輸入に頼っているホップも地産にすべく実験的に栽培するメーカーも出て来た。
サルデーニャの「ラーラ」社もその一つで、自家栽培ホップを使ったビールは、苦味よりも爽やかな香りと余韻が際立つ。ブドウがテロワールを語るようにビールにも土地の特性を求める。それがイタリアのクラフトビールのスタイルである。
(『料理通信』2016年9月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Birrificio Lara
Via Gennarugentu, 14 Tertenia, Ogliastra , Sardegna
www.birralara.ittext & photograph by Manami Ikeda
JOURNAL / 世界の食トレンド
JOURNAL / 世界の食トレンド