Norway [Oslo]
いつの間にか病みつきに!? 魚の卵のスローテレビ
2015.11.04
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ノルウェー人が愛する食卓のお供といえば、1952年に大手食品会社ミルスが開発した、タラコ味のチューブペースト「キャビア」だ。薄いピンク色の練り物で、パンに塗って食べるなど病みつきになる人が続出。
2015年8月19日、同社は消費者にもっと商品に親しみをもってもらうために、「商品の生産過程を11カ月間、24時間生放送する」という、世界中で話題の番組「スローテレビ」を模倣したWEB放送を開始した。「スローテレビ」とは、もともとは国営放送局が始めた映像方式で、火が揺れるだけのたき火、列車の車窓風景など、同じ角度からの映像を未編集で延々と流す番組だ。
キャビア動画も、タラの卵が樽の中で砂糖と塩で熟成される様子のみ。放送開始後から6日間で50万人が視聴、毎日約1000人の人がアクセスしその数は増加中だ。「視聴者が希望すれば、運搬の様子なども見せられるが、現時点では樽のみの予定」と広報のベルグ氏は語る。独特の世界観で、ゆったりとしたお金のかからない広告戦略が、新たなファンを増やしている。
(『料理通信』2015年11月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Mills kaviar
www.mills.no(Mills社のHP)
http://millskaviar.no/(キャビア動画のHP)
www.youtube.com/watch?v=Lqy1Q7xNL-U(YouTube)
text by Asaki Abumi / photograph by Mills DA
JOURNAL / 世界の食トレンド
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