Norway [Oslo]
フィヨルド地区の再開発で起業家や移民をつなぐ
2018.01.06
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「フィヨルド」と聞くと大自然の中にある絶景を想像するかもしれないが、都市部にも穏やかな、川のように見えるフィヨルドが入り組んでいる。首都中心部のオスロ・フィヨルド周辺は、再開発地区として発展が進むエリア。2017年4月にできた食の館「ヴィッパ」は、地元の人や観光客の集いの場として人気を集める。
世界の料理を提供する10店舗が集合し、「人と文化」「若者と移民」の交流の場としても機能する他、周辺には大型サウナなども新設され、様々な文化の催し物が行われている。責任者のカヤ・スコーヴボルグ・ハンセン氏はこの全体像を「プロジェクト」と呼び、「ノルウェー社会に馴染もうとする若い食の起業家や移民のための、新たな形のビジネスモデルでありたい」と語る。
現地の難民支援団体とも協力し、移民や難民が労働経験を積み、食の労働市場に参入しやすいように支援。首都の未来像を象徴する開発地区で、「ヴィッパ」は単なるグルメスポットとしてではなく、若者と移民を労働市場につなぐ役割を担っている。
(『料理通信』2017年12月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Vippa
Akerhusstranda 25, 0150 Oslo
☎ +47-917-28043
11:00~22:00(日曜~20:00)
月曜、火曜休
www.vippa.no
text by Asaki Abumi
photograph by Per Sollermann
JOURNAL / 世界の食トレンド
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