Singapore [Singapore]
新美術館内に人気シェフの郷土料理レストラン
2016.01.06
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多民族の豊かな食文化で知られる、シンガポール。中には、15世紀後半からマレー半島などに移住し、現地の女性と結婚した中華系移民をルーツとする「プラナカン」と呼ばれる民族の料理もあり、ココナッツミルク、スパイスを多用した味わい深さに定評がある。
ヴァイオレット・ウーンさんも、その血筋を受け継ぐ人気シェフ・料理研究家だ。2013年には、プラナカン料理の他、現地の幅広い料理が楽しめる店を開業。そして2015年11月、旧市庁舎等を改装したナショナルギャラリー内にレストラン「National Kitchen」をオープンし、プラナカン料理はもちろん、同国の名物「チキンライス」など代表的な郷土料理の数々を提供する。
「食は、歴史や時代を反映するもの。特に2015年は建国50年を迎え、国民の郷土料理への意識の高まりを感じます。アートと共に、約50年私が学び、親しみ、身につけてきた郷土料理をエレガントな雰囲気で楽しんでほしい」。この店の開業は、旅行者だけでなく、地元市民にも注目を浴びそうだ。
(『料理通信』2016年1月号/「ワールドトピックス」より)
◎ National Kitchen by Violet Oon
National Gallery Singapore,
1 St. Andrew’s Road, #02-01 Singapore 178957
☎ +65-8533-1122
http://violetoon.com
text by Eri Sasaki / photograph by Violet Oon Singapore
JOURNAL / 世界の食トレンド
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