Singapore [Singapore]
大反響! ハラルで楽しむ居酒屋文化
2018.01.11
-
日本食人気の高まりを背景に、1000店以上の日本料理店が凌ぎを削るシンガポールで、2017年8月、ムスリムの夫妻が国内初のハラル居酒屋をオープンし、人気を集めている。食材や調味料はすべてイスラムの教えに従って屠畜・加工されたハラル認証品を使い、その9割を日本から輸入。アルコールの提供もない。
「日本の居酒屋には、フレンドリーなサービス、バラエティに富んだ料理を分け合って楽しむ人々、賑やかな会話が溢れる空間がある。そのことを食に好奇心旺盛なムスリムの人々に、日本文化の一つとして伝えたい」と、シェフ歴19年の夫と店を営む妻のワヒダさんは語る。
人気メニューは、醤油やみりんを使って8時間じっくり煮込んだ「牛肉の煮付け」。炭火焼きや串焼きにも力を入れる他、ノンアルカクテルの人気を意識し、抹茶や卵白を使ったドリンクを考案した。2階に設けた畳席には、くつろぐ人の姿も。
ハラル対応の飲食店が多いシンガポールで、ムスリム夫妻が提案する居酒屋文化。これからの日本食のあり方に注目したい。
(『料理通信』2017年12月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Hararu Izakaya
16 Bussorah Street, Singapore 199437
☎ +65-62915373
12:00~23:00(金曜、土曜、祝前日~24:00)
月曜休
牛肉の煮付け 14シンガポールドル
http://hararuizakaya.com
text by Eri Sasaki
photograph by Elliot's Photography
JOURNAL / 世界の食トレンド
JOURNAL / 世界の食トレンド