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JOURNAL / 世界の食トレンド

Spain [Madrid] バスク情緒漂うフュージョンラーメン。エネコ・アチャが手掛ける日本食とは?

Jan 19, 2023

text by Yuki Kobayashi

2022年10月の料理学会サンセバスチャン・ガストロノミカでは、まるで申し合わせたかのように、多くのシェフたちが改めて日本食材や日本料理に言及し、それぞれが異文化を自らの料理に吸収しようとしている姿が目立った。すしを始めラーメンや天ぷら、お好み焼きなど、日本食レストランの存在はスペイン国内ではもはや珍しくないが、中でも、ビルバオの美食の代名詞でもある三ツ星「アスルメンディ(Azurmendi)」を率いるエネコ・アチャの挑戦は特別だ。


シェフは2017年より東京・西麻布に「エネコ東京」をスタート。来日回数を重ねながら、日本文化への深いリスペクトと飽くなき探求心を新店に結実させた。2022年春、ビルバオに「エネカオ(NKO)」を開店するや否や、予約待ちが続く人気店となったが、早くも同年11月には首都マドリードに進出した。

日本料理とのフュージョンといっても、ベースはバスク伝統料理。バカラオ(塩ダラ)の天ぷらにはピルピルソース。ラーメンは赤ピーマンや魚のだしを含んだビスカイナソースをベースにしたスープで供し、地中海マグロはバスクのチュレトン(牛ステーキ)のように250gと豪快にサーブする。牡蠣をにぎりにした一品では、ホセリート社のハモンをアクセントにするなど、両文化をリスペクトした料理を提供する。

さらに「ニギリ・バスク・ハウス(NIGIRI BASQUE HOUSE)」と称したスペースは17時にオープンし、テラスでカクテルなどを楽しめる趣向。20時にはキッチンが開き、深夜まで創意溢れるにぎりずしを楽しむことができる。

マドリード市内中心地にある「ラディソン・レッドホテル」内というロケーションも理想的。グローバル化が進む首都の好みを的確に吸収していく一軒になりそうだ。

(写真トップ)野菜がベースのビスカイナソースにタラのだしを加えてラーメンスープに。バスク情緒漂うフュージョンラーメン。10ユーロ。

(写真)アトーチャ駅にほど近いホテル「RADISSON RED MADRID」内にあるレストラン。喧騒とはかけ離れた静けさも魅力。



◎NKO Madrid
Radisson RED MADRID 内
C/Atocha, 123, 28012, Madrid
13:00~17:00、20:00~24:00(日曜13:00~16:00)
月曜、火曜休
NIGIRI BASQUE HOUSE
17:00~24:00
日曜、月曜休
https://madrid.nkoeneko.com/

1ユーロ=140円(2022年12月時点)

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