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JOURNAL / 世界の食トレンド

Sweden [Stockholm]

余剰食品の廃棄ゼロを目指す ゴットランド島コープの取り組み

2021.04.20

  • text by Sakiko Jin



  • ストックホルムから南下すること250km。ゴットランド島は観光地としても有名な、スウェーデンで一番大きい、人口約6万人の島だ。島の第一都市ヴィスビィ市のスーパーマーケット「ストーラ・コープ・ヴィスビィ(Stora Coop Visby)」が、地元の業者と協力したリサイクルが話題となっている。

    賞味期限切れなどで売れ残ったパンやパスタなどの炭水化物や、パッケージが傷んで真空漏れとなったコーヒー豆などを使って、地元の蒸溜所「ゴットランド・スピリッツ(Gotland Spirits)」が蒸溜酒やリキュールを造る。その名も「Spill(無駄)」だ。最近では55kgの余剰レモンで200本のリモンチェッロを製造し、2021年2月から国営販売所「システムボーラーゲット」で販売されている他、地元ゴットランド島のレストランやバーで楽しめる。

    「ストーラ・コープ・ヴィスビィ」では他にも、野菜、魚、鶏肉などを1日で100kgまで堆肥化できるコンポストマシンを導入。24時間後には園芸用の土に作り替えて販売するなどして、2018年時点で120トンに上った余剰物を2020年には40トン、2021年3月時点で200kgまで激減させた。目標の“廃棄物0”も、近々実現できそうだ。

    (写真)余剰食品からできた蒸溜酒はキレのいいウォッカを思わせる。500ml、307スウェーデン・クローナ。他にコーヒーリキュール(500ml、288スウェーデン・クローナ)もある。



    ◎Stora Coop Visby
    https://www.coop.se/butiker-erbjudanden/stora-coop/stora-coop-visby/

    ◎Gotland Spirits AB
    Instagram:@gotlandspiritsab


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