HOME 〉

NEWS

パリで活躍するシェフ監修のフランス料理入門書

2024.09.13

フランス伝統料理に精通することで知られるパリ11 区「ボタニック・レストラン」山口杉朗シェフの監修による『フランス料理図鑑』が、6月に出版された。

山口シェフ自身が「学び始めた頃に読みたかった」と語る本書は、フランス料理の歴史、食材、調理法、郷土料理まで、プロの知識をイラストでわかりやすく解説した入門書だ。フランスの食文化を形成してきた時間軸と地理軸、縦軸と横軸が綾なすように、フランス料理の全体像が一冊に収められ、作り手としても食べ手としても知っておきたい基礎知識が親しみやすく網羅されている。

「PART1 美食の国のヒストリー」では、オート・キュイジーヌ(高級料理)に焦点を絞ってレストラン文化が形づくられてきた流れに光を当て、「PART2 あちこち食材めぐり」では、地方によって異なる食の成り立ちや様相を描き出す。地方ごとに野菜や果物、肉、魚、さらに特産品やアルコール、パン、スイーツ、代表的な調理方法やソースを紹介。風土と食材&料理の関係が見えてくる。この本を読み終える頃には「フランス料理に詳しくなるってこういうことなんだ」と実感するはず、とは編集担当者の弁。
モードを取り入れたアートのような存在と思いがちなフレンチの根底には素朴な郷土料理の精神が深く根付いていることがよくわかる。カフェやビストロで目にするおなじみの料理のバックグラウンドが理解できて、オーダー時のメニュー選びが楽しくなる。


『歴史、食材、調理法、郷土料理まで フランス料理図鑑』
山口杉朗監修/日本文芸社刊/A4変型・128ページ/¥2420(税込)

◎日本文芸社

料理通信メールマガジン(無料)に登録しませんか?

食のプロや愛好家が求める国内外の食の世界の動き、プロの名作レシピ、スペシャルなイベント情報などをお届けします。