「料理を前進させる」
修伯 吉田修久 Nobuhisa Yoshida
2015.05.14
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店名
修伯/(しゅうはく)
2002.1.10 open 修伯のページを見る
1972年3月2日生 / 滋賀県出身 / A型
16歳で料理人を志し、地元のステーキハウスや洋食屋で3年、滋賀や京都のフランス料理店で6年経験を積む。渡仏を考えていたものの、岡崎の料亭「まる多」と出会い日本料理に転身し、7年間修業を重ねる。02年、自店をオープン。06年より、日本料理アカデミーに所属。09年より同アカデミー内「日本料理ラボラトリー」副委員長を務める。
FAVORITE
音楽 : なし
本 : 『国盗り物語』(司馬遼太郎著)
映画 : 『セブン』
MY LEGEND
丸田明彦(故人)
「まる多(京都・岡崎・現閉店)」主人。1939年生まれ。京料理の創作料理に取り組み、95年には「現代の名工」に選ばれた。著書に『日本料理 デザート曼荼羅』(柴田書店)など。
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フォワグラ鮑
夜のコースの一品
フォワグラと3時間蒸したアワビを低温調理で結着させ、銅鍋で炊いたライムとワサビをのせた。最初に柑橘とワサビが香り、咀嚼すればフォワグラが溶けてアワビのソースとなり、ワサビの辛味が余韻となる。
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野菜八寸
夜のコースの一品
炊き合わせというよりも、それぞれに仕事をした野菜を盛り合わせた、見た目も愉しいひと皿。鯛の子を詰めて出汁で炊いた子持ち蓮根、一寸豆、プッチーナ、土筆、黒大根、むかご、葉ごぼうなど18種。
必要とされるためのキーワード
調理科学的視点で見る。
調理科学的視点で見る。
- 「目や記憶だけで得た日本料理の技法を裏打ちし、新たな美味へと繁いでくれる」。日本料理を前進させるべく、京都大学と料理人とが共同で科学的視点から観る「日本料理アカデミー」内のラボで、吉田修久さんが実感したことだという。「『菊乃井』村田さんの言葉通り、“伝統は革新の連続”」。
ラボでのデータ収集によって見出した「理想の食感」の蒸しアワビは、独創的な新しい一皿に繋がった。アワビと咀嚼&融解温度の違うフォワグラを結着させ、異なるテクスチャーや、香りや味わいの立ち上り方の違い、また2つの主素材のハーモニーを時間差で楽しむ一品。まずはライムとワサビが香り、フォワグラが口中で溶けてアワビに絡む。アワビはもっちりした食感で旨味が拡がり、ワサビの辛味が余韻となる。
「今後は、今のクオリティを維持したまま無駄を削ぎ落すなどで、より低価格での提供を実現したい。そうすることで、日本料理をより多くの人に親しんでもらえるきっかけ作りになれば」と意欲的だ。
text by Hisayo Kisanuki / photographs by Kazunori Ogoshi
修伯 京都府/祇園四条 修伯のページを見る
住所 | 京都府京都市東山区下河原通高台寺塔之前上ル金園町392 |
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電話番号 | 075-551-2711 |
営業時間 | 12:00〜14:00 18:30〜22:00 |
定休日 | 月曜休 |
カード | 不可 |
座席 | 全13席 |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | 京阪本線祇園四条駅より徒歩15分 |
URL | - |
備考 | 昼5400円、7560円、10800円 夜10800円、12960円、16200円(税込・サ別) 日本酒 1合 1188円~ 【WINE】 グラス白赤各1種1404円~、ボトル9720円~ |
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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