「新しいスタイルを提示する」
ごだん 宮ざわ 宮澤政人 Masahito Miyazawa
2015.05.14
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店名
ごだん 宮ざわ
1975年4月12日生 / 神奈川県出身 / O型
18歳のとき、神奈川で修業をスタート。「甲葉亭」(1年)、「梅の木」(2年)を経て京都へ。現「京都ホテルオークラ」の和食「入舟」(1年半)をはじめ「柿傳」(5年)、「高台寺和久傳」(1年)、「閒」(3年)にて料理長を務めた後、07年に独立。
FAVORITE
音楽 : バッハ『無伴奏チェロ組曲』、宇多田ヒカル
本 : 『木のいのち木のこころ』(西岡常一著)
映画 : 『24』
MY LEGEND
出会った方すべて
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焼胡麻豆腐
夜10500円のコースから
「修業先で教わったことが集約された」という一品。葛を多めにして硬く仕上げた胡麻豆腐を、提供する直前にオーブンで焼く。胡麻クリーム、煎り胡麻を重ねても食後感は軽やか、という洒脱さ。
■ 「じき 宮ざわ」での仕事
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若竹煮
夜10500円のコースの一品
京の春に欠かせない若竹煮にも工夫あり。ワカメの口ざわりをよくするために塩を揉み込んで表面に傷を付け、繊維を崩してぬめりを出している。ワカメのおかげで清澄なダシにふわりとした磯香が加わる。
必要とされるためのキーワード
通年の名物を打ち出す。
通年の名物を打ち出す。
- この店のコースには、2度の山場がある。まずは、中盤に供される「焼き胡麻豆腐」だ。たっぷりの煎り胡麻と胡麻クリームの間から香ばしそうな焼き目がのぞき、目を惹きつける。胡麻豆腐を焼くという手法は、宮澤政人さんが「入舟」で教わり、強く感銘を受けたもの。ハチミツ入りの胡麻クリームを合わせるなどの創意を加え、今では自他共に認める名物となった。
そしてもう一つは、コースの最後を飾る白ご飯。土鍋で炊き立てのご飯を出す店は多いが、ここでは少しずつ3 度に分けて供する。「1膳目から3膳目で変化していく米の味を伝えたい」と、茶事に倣ったこの提供法に。客は米の甘味さやおいしさを再認識するのに加え、宮澤さんのもてなしの気持ちを心地よく受け止める。そして、「ここで食事をしてよかった」と満たされるのだ。季節感を重視する日本料理は食材の旬が移ろいやすく、通年のスペシャリテを作るのは容易ではない。そんな中、旬を映す“椀刺”に加え、2品の名物がいつでも楽しめるというスタイルを確立。大きな強みだ。
text by Moriko Awa/photographs by Toshihiko Takenaka
ごだん 宮ざわ 京都府/五条
住所 | 京都市下京区東洞院通万寿寺上ル大江町557 |
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電話番号 | 075-708-6364 |
営業時間 | 12:00~12:30入店 18:00~19:00入店 |
定休日 | 水曜休、不定休有 |
カード | 可 |
座席 | カウンター9席、個室5席 |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | 地下鉄烏丸線五条駅より徒歩3分 |
URL | www.jiki-miyazawa.com/ |
備考 | 昼5800円、8800円 夜10000円、13500円、18000円 (税・サ別) 【WINE】 グラス白赤各2種1200円~、ボトル6000円~ 日本酒1合1000円~ |
- 「2009年01月食のプロを刺激する店」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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