「新しいスタイルを提示する」
北新地 弧柳 松尾慎太郎 Shintaro Matsuo
2014.10.01
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店名
北新地 弧柳/(きたしんち こりゅう)
2009.3.3 open 北新地 弧柳のページを見る
1975年10月4日生 / 大阪府出身 / A型
19歳から12年間、浪速割烹「喜川」で修業し、24歳で最年少板長に。独立準備期間中に、居酒屋「キッチン和」(3カ月)、「仏蘭西懐石 星家」(1年2カ月)など異ジャンルの店でも経験を積み、09年に自店をオープン。
FAVORITE
音楽 : なし
本 : なし
映画 : なし
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明石鯛の海水流し 花穂紫蘇
12600円のコースの一品
活け越しの明石鯛を薄造りにし、海水に浸して供する。海水は兵庫・香住の日本海のもの。塩と昆布を加えて煮立たせ、冷やして用いる。季節によっては別の白身魚を使うこともある。
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茨木市の三島独活の清汁仕立
12600円のコースの一品
香りのよいなにわ伝統野菜の独活を炭火で軽く焼いて香ばしさを出し、椀種に。鰹の風味をきかせた吸い地、旨味のアクセントに効かせた「生このこ」との組み合わせが秀逸。
必要とされるためのキーワード
昔からの技術に新しさを加える。
昔からの技術に新しさを加える。
- 明石鯛の海水流しは、薄く引いた身を並べて海水を流し込む、松尾さんのスペシャリテだ。「造りに合わせる調味料で醤油に勝るものはない。でも、視点を変えると、それが育った海の水ならば魚の味をより引き出せるのではと」。
この料理に表れるように、古くからある技術に自分なりの新しさを加えるのが松尾さんのスタイル。関西でお馴染みの甘鯛も単なる塩焼きにはしない。焼いた身に、骨のだしで炊いたなにわ野菜の若ゴボウを添え、スダチの餡をかける。どんな食材・組み合わせも新味となりえる好例だ。「修業先の『喜川』でたたき込まれた『素材を無駄にしない』という精神も汲んだ、今の僕らしい調理法だと思います」。コースの最後に出すご飯も、雑炊や味ご飯を経て「米と水を同時に味わってほしいから」と、白粥に落ち着いた。
開店時は「無難な料理しか出せず悩んだこともあった」。だが今は違う。開店当初より応援してくれる常連のため、三ツ星店となっても必ず当日用の席を空けている。
text by Moriko ☆Awa / photographs by Jun Kozai
北新地 弧柳 大阪府/北新地 北新地 弧柳のページを見る
住所 | 大阪府大阪市北区堂島1-5-1 エスパス北新地23 1F |
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電話番号 | 06-6347-5660 |
営業時間 |
12:00~13:00 LO(昼は2日前までに4名以上で要予約) 17:30~22:30 LO |
定休日 | 日曜、祝日休 |
カード | 可 |
座席 | 全12席 |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | JR東西線北新地駅より徒歩8分 |
URL | http://www.koryu.net |
備考 | 昼、夜ともにコース12600円(税込・サ別) 日本酒 1合840円~ 【WINE】 グラス白赤各1種1260円~、ボトル5500円~ |
- 「2009年05月NEW OPEN」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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