甘酸っぱさがアクセント「チョコレートとレーズンのパウンドケーキ」
コーヒーショップのレシピ
2023.10.19
photographs by Kiyu Kobayashi
連載:コーヒーショップのレシピ
一杯のコーヒーを中心に、人と情報が集まるコミュニティの拠点として、私たちの暮らしに欠かせないコーヒーショップ。時には産直野菜の受け渡し所になるなど、社会に開けた場として様々な機能をもつようになりました。そこで提供されるコーヒーやスイーツにも、店主の個性が色濃く反映されています。コーヒーショップで何ができるのか?それぞれの取り組みとレシピを紹介します。
目次
- ■教えてくれた人:東京・桜上水「メガネコーヒー」竹日渉(たけひ・わたる)さん
- ■しっとり甘めの生地を軽い食感で仕上げる
- ■「チョコレートとレーズンのパウンドケーキ」材料と作り方
- ■「メガネコーヒー」の店舗情報
教えてくれた人:東京・桜上水「メガネコーヒー」竹日渉(たけひ・わたる)さん
大阪あべの辻製菓専門学校で洋菓子、和菓子、パンを学んだ後、シアトル系コーヒー店でバリスタとして15年間勤務。2015年7月に独立。スペシャルティコーヒーを自家焙煎し、カヌレやスコーンなど焼き菓子や食パンも手作りする。都内の製菓学校で講師を務める。
〈 コーヒーショップの取り組み 〉
デザイン好きが高じて、新作の菓子を作るような感覚でグッズ制作も楽しむ。これまで、サプリメントケースに入れたコーヒー豆、オリジナルのグラスやTシャツ、3Dメガネをかけて楽しむ商品など、くすりと笑えるグッズが多数登場。コーヒーの淹れ方教本「NEW COFFEE HORIZON」の発行や、YouTube「メガコーチャンネル」でメガネコーヒー流のテクニックを伝える取り組みも。
しっとり甘めの生地を軽い食感で仕上げる
「コーヒーのおやつには基本的にチョコレートが一番合うと思うんです」と店主の竹日渉さん。なかでもこのパウンドケーキは、コーヒーを引き立てる相性の良さが飛び抜けているという。
チョコレートは、スイートタイプを使用。甘さをしっかり出しつつ、しっとり軽い食感を目指す。以前は生地の密度が詰まった仕上がりだったが、さらっと完食してほしいと、生地に膨らみを持たせ、ややエアリーな食感に進化させた。さらに、シロップ漬けのレーズンで酸味をプラス。コーヒーの酸味とマッチングする“コーヒー屋のおやつ”感を意識している。
「チョコレートとレーズンのパウンドケーキ」材料と作り方
[材料](長さ25×幅8×高さ6.5cmの長方形型3本分)
A
小麦粉・・・300g
ココアパウダー・・・60g
シナモンパウダー・・・15g
無塩バター(常温に戻す)・・・ 500g
グラニュー糖・・・550g
卵・・・500g
スイートチョコレート(湯煎にかけて溶かす)・・・150g
レーズン※・・・300g
シロップ・・・適量
※シロップ2:水1を合わせたものに3時間以上漬けて戻したもの
[作り方]
[1]粉類をふるう
ボウルに粉類Aをふるい合わせておく。
[2]バターと砂糖を混ぜる
ミキサーボウルにバターを入れて中速で混ぜ、グラニュー糖を3回に分けて加えながらすり混ぜる。
[3]卵を加える
全体が混ざり合ったら溶きほぐした卵を加えてさらに混ぜ合わせる。
[4]チョコレートを加える
チョコレートを加え、低速で混ぜる。
[5]全体をまとめる
均一に混ざったらミキサーから外し、ゴムベラで全体をまとめる。
[6]粉類を加える
1を加えて全体をさっくり混ぜる。
[7]レーズンを加える
レーズンを加えて生地に馴染むまで混ぜる。
POINT:プレーンなチョコレート味でもおいしいが、レーズンの甘酸っぱさが加わることで、よりコーヒーとマッチする。
[8]型に流して焼く
紙を敷いた型に7を流し込む。スケッパーで表面をならし、中央を窪ませ、180℃に予熱したオーブンで30分焼く。
[9]切れ目を入れる
一度オーブンから出して、中央にナイフで縦に切り目を入れる。温度を170℃に下げ、さらに30~40分焼く。
[10]シロップを打つ
オーブンから出して粗熱が取れたら、表面にシロップを打ち、冷蔵庫で一日生地を落ち着かせる。
[11]完成
ふんわり甘いチョコレート生地に潜んだレーズンの酸味が絶妙なアクセント。
<おすすめのコーヒー>
シーズナルブレンド 950円/100g
コスタリカとエチオピアを配合した爽やかなエスプレッソ用ブレンド。店ではアメリカーノやラテで提供する。
「メガネコーヒー」の店舗情報
◎Megane Coffee
東京都杉並区下高井戸3-3-3
☎ 03-5374-3277
12:00~20:00
不定休(詳細はHPやInstagramにて)
京王線桜上水駅より徒歩2分
https://megane-coffee.com/
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
(雑誌『料理通信』2017年2月号掲載)
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