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RECIPE

卵・乳製品・小麦粉を 使わない!「苺のショートケーキ」

プラントベースの始め方37

2023.12.11

text by Ayumi Iwamoto / photographs by Nohagi Naka

連載:プラントベースの始め方

健康や環境への配慮から、植物性の食材を主体とする“プラントベース(Plant Based)”な食事法が注目されています。肉や魚や乳製品に頼らずとも「おいしい」料理を作る知恵は、世界各地に存在します。身近なレシピからおいしくプラントベースを始めるヒントを紹介します。

教えてくれたシェフ
石川・金沢「コンコント菓子店」大平弘二シェフ

1980年生まれ。料理上手の母の影響で小学生の頃からケーキ作りを始める。大学で農業関係の勉強をしながら夜間の製菓学校に通い、卒業後は洋菓子メーカーや実家の山中漆器卸会社で勤めた後、2017年3月に独立開店。


普通の人に普通においしく

「日本人が昔から食べているものを追求したら、アレルギーの人でも食べられるお菓子ができたんです」と「コンコント洋菓子店」の大平弘二さん。家業の山中漆器卸業に携わり、伝統的な日本文化を肌で感じる中で、「技術を生かせる仕事をしたい。古来の食文化を生かした新しいスイーツの店を作りたい」と思うようになり、開業した。

店にはカフェも併設。ケーキや焼き菓子の他、国産フルーツを使った季節のパフェや夏限定のかき氷も人気だ。「アレルギーの子をもつ知人の話を聞いて、完全にアレルゲン物質を入れないお菓子を作ろうと決めました」。ただ、アレルギーの人のためだけの店にはしたくなかった。「普通の人が普通に食べておいしいと思えるようなものを」と、独学で試行錯誤を重ね、今の形に辿り着いた。

小麦粉も卵もバターも使えない。米粉やココナッツオイルなど、代替の材料で作るため、配合を一から考える。クリームは絹豆腐から作る豆腐クリーム。ナッツを加えることで大豆臭さを抑え、白餡でまろやかさを出す。「新商品をひとつ作るのにとても時間がかかります」と、訥々とした口調で語る。店内の棚に並ぶのは手仕事や食文化の本。職人気質の店主が作る、誠実さのにじみ出るスイーツだ。

<植物性食材だけでおいしくなるコツ>


1 クリームには、絹豆腐を使う。
2 ナッツを加えてクリームの大豆臭さを抑える。
3 クリームに白餡を混ぜてまろやかさを加える。


「苺のショートケーキ」の作り方

[材 料 (8×4cm・24個分)]

イチゴ・・・Lサイズ40個

<豆腐クリーム>
A
  絹豆腐・・・672g
  カシューナッツ・・・12.5g
  塩・・・1g
  バニラエクストラクト・・・3.6g
  白餡・・・56g
  ココナッツ油(無臭タイプ)・・・319g
B
  ル・カンテンウルトラ・・・5.6g
  葛粉・・・11.2g
  オーガニックココナッツミルク・・・232g
  てんさい糖・・・87g

<豆乳米粉スポンジシート>
C
  米粉・・・237g
  ホワイトソルガム・・・28g
  アーモンドパウダー・・・40g
  タピオカスターチ・・・18g
  ベーキングパウダー・・・10.8g
  重曹・・・5.4g

無調整豆乳・・・720g
塩・・・3.6g
てんさい糖・・・180g
リンゴ酢・・・18g

D
  菜種油・・・108g
  バニラエクストラクト・・・2.8g

<シロップ*>
てんさい糖・・・120g
水・・・190g
キルシュ・・・10g

*てんさい糖と水を混ぜて加熱し、てんさい糖が溶けたらキルシュを加える。

【作り方】

豆腐クリーム
[1]ココナッツ油以外のAをフードプロセッサーに入れる。

[2] 湯煎して温めたココナッツ油を1に加え滑らかになるまで撹拌する。

[3] B を加熱してホイッパーでフツフツとした状態になるまで練り上げる。

[4] 2に3 を加える。ダマにならないよう素早く均一に撹拌し、粗熱をとる。

豆乳米粉スポンジシート
[1] Cを合わせ、ふるう。

[2]豆乳と塩をミキサーボウルに入れる。てんさい糖を少量加え、40℃ほどに加熱する。

[3] ミキサーに2をセットしてホイッパーで泡立てる。バーナーでボウルを温めつつ、残りのてんさい糖を2、3回に分けて加える。

[4] 撹拌している状態でリンゴ酢を加える。

[5]ミキサーから下ろし、一部をDと合わせる。乳化させたらミキサーに入れ、撹拌する。を加え、ゴムベラで混ぜ合わせる。

[6]天板にのばし、予熱していないオーブンに入れ140℃にセットして、25分焼成する。

組み立て
[1]イチゴはヘタを取り、1/3にカットする。トップにのせる分は縦方向に2等分する。

[2]スポンジ生地を17×12.5cmにカットしたものを2枚用意する。

[3]生地にシロップを打ち、豆腐クリームとを重ね、サンドする。表面にもクリームを塗り、イチゴを飾る。

国産のイチゴを豆腐クリームと豆乳スポンジでサンドした、一番人気のケーキ。スポンジバージョンの「苺のチョコケーキ」も。



◎コンコント菓子店
石川県金沢市横川5-267
☎076-220-7889
水曜休(火曜不定休)
北陸鉄道押野駅より徒歩8分
https://conconto-kashiten.com/

※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

(雑誌『料理通信』2020年2月号掲載)

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