苦味×旨味で酒が進む「紅芯大根のパクチーチーズ味噌和え」
レスキューレシピ【新顔野菜編】
2024.04.18
photographs by Masahiro “Lai” Arai
連載:レスキューレシピ
日本の食品ロス量は年間570万トン*と言われています。生産者が丹精込めて作った食材を無駄にしないための活用レシピをシェフに教わります。今月のテーマは、産直便やマルシェで見かけることが増えている【新顔野菜】。買ってみたものの使い方に悩む、レシピのバリエーションが少ないために買うのをためらってしまう。そんな目新しい食材の攻略法と、上手に使い切るレシピをご紹介します。
*農林水産省「日本の食品ロスの状況(令和元年度)」
目次
-
■教えてくれた人
トリセツ担当:八百屋「青果ミコト屋」鈴木鉄平さん - ■レシピ担当:料理家「つむぎや」マツーラユタカさん
- ■生食向き。酢に浸して色味を生かしても
- ■「紅芯大根のパクチーチーズ味噌和え」材料と作り方
- ■「青果ミコト屋」「つむぎや」の情報
教えてくれた人
トリセツ担当:八百屋「青果ミコト屋」鈴木鉄平さん
レシピ担当:料理家「つむぎや」マツーラユタカさん
生食向き。酢に浸して色味を生かしても
煮物や漬物などに向く日本の主品種と比べ、生食向きの品種が増えている「色大根」。繊維に沿って切ると食感がいい。酢漬けや浅漬けなら、鮮やかな色味が生きます。欧州系品種の黒長大根は水分が非常に少なく辛味が強いため、辛味を生かして生食するか、火入れをして辛味を飛ばして使って。乾燥を嫌うので、軽く湿らせた新聞で包み野菜室へ。干し大根にすれば甘味が凝縮しますよ。
【食材名】色大根 各種
(右上)皮が白く中がほんのり赤い「紅芯大根」は爽やかな辛味がある。生のまま薄くスライスで。(右)皮も中も紫色の「紅しぐれ大根」は煮ると色が褪せるので、サラダ、酢漬けや浅漬けに。(下)皮の大部分が黄緑色の「ビタミン大根」は辛味が少なく加熱してもみずみずしく甘い。(左)皮も中も赤い「紅くるり大根」は、生食が基本だが、火を入れてもジューシー。
【準備POINT】加熱OKだが、辛味や色は落ちる
加熱してもおいしいが、辛味は加熱で消える。また煮込むことで色が褪せるものも。
【調理POINT】皮ごと薄くスライスして
皮ごと使って、中との色や味のコントラストを生かしたい。茎の根元付近は糖分が溜まり美味。
「紅芯大根のパクチーチーズ味噌和え」材料と作り方
[材料]
紅芯大根・・・適量
パクチーチーズ味噌・・・適量
味噌・・・大さじ2
カッテージチーズ・・・大さじ2
香菜(刻む) ・・・1/2株
[作り方]
[1]切る
紅芯大根を縦半分(半月状)に切る。
[2]切り込みを入れる
1を5㎜幅で薄く(根元を落とさずに)切り込みを入れ、1㎝幅で切り落とす。
[3]混ぜる
パクチーチーズ味噌の材料を混ぜ合わせる。
[4]挟む
3に2を挟み込む。
もろみ大根から着想。味噌+カッテージチーズのまろやかさと旨味で大根の辛味を引き立てている。
「青果ミコト屋」「つむぎや」の情報
◎青果ミコト屋
「micotoya house」
神奈川県横浜市青葉区梅が丘7−8
☎045-507-3504
平日: 11:00~18:00
土日祝日: 10:00~18:00
ランチ(土から水曜):11:00~14:30L.O
木曜休
http://micotoya.com/
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
◎つむぎや
www.tsumugiya.com
(雑誌『料理通信』2018 年5月号掲載)
掲載号はこちら
関連リンク