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1980年以降生まれ 注目の若手シェフ
東京・白金台「ティルプス」
田村浩二 Koji Tamura

Jul. 23, 2018

『料理通信』2018年7月号取材時点


近年、急速にボーダレス化する食の世界。国を超えて働く先を選ぶことはもちろん、ジャンル、食材、また店間の垣根を越えて、互いの哲学や素材へのアプローチに刺激を受ける1980年代以降生まれのシェフたちが増えています。資源の枯渇や高齢化社会、深刻な人材不足など、食を取り巻く課題が溢れる中、アイデアとテクニックを武器に生き抜く、新世代の料理人たちの発想はどのように生まれるのでしょうか。これからの食の世界のキーパーソンに、未来を切り拓く仕事術を一問一答で伺いました。

これからは料理人1人の力でやっていく時代ではない

Q1 : 食べ手の心を動かすアイデアとテクニックを、どう身につけてきたか?
A1 : どこで働くかよりどう過ごすかが大切。

Q2 : 世界で働く際に、必要な資質。日本人(自分)の強みはどこにある?
A2 : フランス滞在は1年と決めていたので、現地で無駄な時間を過ごさぬよう平日1時間、休日5時間フランス語の勉強を1年続け渡仏。ところが修業先の厨房はシェフ以外、皆外国人で共通言語は英語。勢いのある店には能力の高いスタッフが集まっていて、自己主張しなくては自分のポジションも奪われる。日本語でも何でも自分の意見を言うことが大切。渡航先は他に北欧、豪州と選択肢があったけれど、本当においしい食材と伝統技術がある国を選びました。

Q3 : 今、世界とどう繋がっている? 気になる世界の料理トレンドや料理人

A3 : フードテック(食と情報通信技術の融合)。
Q4 : 尊敬する人とその理由(食の世界に限らず)
A4 : 佐藤可士和さん。

Q5 : 個性を打ち出すために店づくりで工夫したポイント
A5 : 「香り」をテーマに打ち出しています。

Q6 : スペシャリテについて。料理でもっとも大切にしていることは?
A6 : 師である下村浩司シェフの「イカのセトー風」が大好きで、イカのトマト煮込みにイカ墨を合わせるアイデアをリゾットに発展させ、イカの甘味をゆり根で助長。黒いパウダーは古代日本で作られていた乳製品“蘇”にイカ墨を加えたもの。

Q7 : 料理人として、これからどう生きていきたいか?
A7 : これからは料理人1人の力でやっていく時代ではないと思います。各分野のスペシャリストと組むことで料理人の知識や技術を外に向けて生かしていける。マーケターと農業科学者と3人で立ち上げた会社では、魚介類の未利用資材や国産無農薬栽培のバラを使った商品開発から販売まで手掛けます。おいしさのロジックを誰もが再現できる形に落とし込むことは社会全体の食育、ひいては料理人の将来にも繋がると思います。

photographs by Sai Santo







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