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FEATURE / MOVEMENT

野村友里さんに教わる

秋冬においしい カリフォルニア プルーンで作る コンフォートフードレシピ

1970.01.01




text by Kei Sasaki / photographs by Masahiro Goda


カリフォルニアプルーンとミートボールのタジン、クスクス添え
Meatball tagine with California Prunes

カリフォルニア プルーンの凝縮感のある果実味、自然な甘味が、スモークチリパウダーのスパイシーな辛さを引き立てる。ナッツ、ハーブもアクセントに。


カリフォルニア プルーンを使ったおいしくておしゃれなレシピを、フードディレクターの
野村友里さんに教わります。この秋冬、心も体もほっと癒してくれるレシピです。







プルーンのチャーミングな果実味を料理に

サラダのメイン食材として、あるいは肉料理の付け合わせとして、野菜と同じ感覚で果物が登場する。旬の素材をたっぷりと盛り込み、シンプルに仕上げる野村友里さんの料理にとって、果物はなくてはならない食材だ。カリフォルニアプルーンも、そのひとつ。
「実をいうと、小学生の頃に食べた料理がいまひとつだったせいで、子供の頃は果物を使った料理が苦手だったんです」


野村友里さん
フードクリエイティブチーム「eatrip」主宰。ケータリング、イベントや出版物、映像まで活動は多岐に渡る。2012 年現店オープン。

◎レストラン・イートリップ
東京都渋谷区神宮前6-31-10-1F
☎ 03-3409-4002
18:00~23:00LO(火曜~土曜)
11:30~14:00LO(土曜)
11:30~15:30LO(日曜)
月曜休
東京メトロ明治神宮前駅より徒歩1分









そのトラウマから救い出してくれたのが、イギリスのホームステイ先で出会ったプルーンを添えた豚肉のロースト。「とにかく驚くほどおいしくて。古くから料理に果物が使われてきた国の料理には、意味と説得力があると痛感しました」
さらに野村さんとプルーンとの関係を深めるきっかけになったのが、レストラン「シェ・パニース」で研修するために渡ったカリフォルニア。サクラメント、サンタクララ、サンワ―キン周辺にプルーン畑が広がるカリフォルニアは、プルーンの一大産地。アメリカの総生産量の99パーセント、世界で見ても41パーセントのシェアを誇るプルーン大国なのだ。



カリフォルニア プルーンとは
プルーンとは、乾燥したプラム(西洋スモモ)のこと。カリフォルニアの肥沃な土地と温暖な気候、そして高度に発達した農業技術が相まって育てられる「カリフォルニア プルーン」は、最高品種とされる南仏原産のダジャン種。豊かな太陽の恵みを受けたカリフォルニア プルーンは、理想的なサイズで歯応えがよく、天然の甘味をたっぷり含んでいます。

「カリフォルニアの人たちは、プルーンはもちろん、ドライフルーツ全般を本当によく食べます。おやつに、夜はチーズと一緒にワインのつまみに」
気候が温暖で日照量も豊かなカリフォルニアは、プルーンに限らず、果物が豊かに実る。
「獲れ過ぎた分をドライフルーツやペーストにして活用するのは、産地の人の生きる知恵。“そこにある”のが当たり前の暮しを、とても羨ましく思いました」

カリフォルニアの空の下、広大なプルーン畑が広がる。

以降、カリフォルニア プルーンはキッチンの常備食材に。赤ワインや紅茶で戻しておくのが野村さん流の使い方だ。
「瓶に入れて人に差し上げると、『食べやすい』と喜ばれることが多いですよ」
今回、カリフォルニア プルーンを使い、ミートボールのタジン、ヌガー・グラッセの2品を作ってくれた。「ミートボールは、仕上げに赤ワインで戻したプルーンを加えました。自然な甘味が加わることで、まろやかでほっと和む味わいのコンフォートフードに」
カリフォルニア プルーンにはペクチンが豊富に含まれているので時間をかけずに煮汁がとろりと煮詰まる。ヌガー・グラッセには紅茶で戻したものを加え、果実の甘味に加え、香りもプラス。「プルーン自体のチャーミングな果実味のほかに、料理をおいしくしてくれる働きがあって、栄養価も高い、本当に頼れる食材。上手に使うことで、いつもの料理の味に奥行き、広がりが生まれます」

カリフォルニアプルーンのヌガーグラッセ
Nugat glace with californiaprunes

ヌガーの濃厚でリッチな甘味と、カルフォルニア プルーンのピュアでナチュラルな甘味が多層的に口の中に広がる。後味にほのかに紅茶のアロマが。

Recipe①
カリフォルニアプルーンとミートボールのタジン、クスクス添え


●材料( 4人分)

カリフォルニア プルーン……6 ~ 8 個

<材料A>
  羊挽肉……250g
  クミン(粉末)……小さじ2
  コリアンダー(粉末)……小さじ2
  クルミ、松の実などのナッツ(細かく刻む)……大さじ2
  イタリアンパセリ(みじん切り) ……大さじ2
  塩、コショウ……各適量

ニンニク(潰す)……1 片

赤タマネギ(繊維に沿ってスライス)……1 個

<材料B>
   赤パプリカ……1 個
  ミニトマト(半分に切る)……20 個
  トマトピュレ……1カップ
  スモークチリパウダー……大さじ1
  シナモン……小さじ2
  塩レモン……1 個分

オリーブ油……適量

<クスクス>
クスクス(1カップ)を蒸して、みじん切りにしたイタリアンパセリ、ミント、クルミや松の実などナッツ、レモンピール、E.V.オリーブ油(各適量)を加えて混ぜる。

●作り方
☆POINT  【野村さんのプルーン使い】 赤ワインでふっくら戻して加える


1) カリフォルニア プルーンを戻す。鍋で赤ワイン(分量外)を沸かして火を止め、カリフォルニア プルーンを入れて蓋をして冷ます。

2) ミートボールを作る。材料 Aをボウルに入れ、よく混ぜて小一時間ほど冷蔵庫で馴染ませる。一口大に丸める。

3) タジン鍋にオリーブ油を引き、火にかける。ミートボールの表面に焼き色を付け、鍋から取り出す。

4) 3 のタジン鍋にニンニクとオリーブ油を入れて火にかける。香りが出たら赤タマネギを加えてしんなりするまで炒める。

5) 赤パプリカは直火で真っ黒に焼き、皮を剥く。ヘタ、種、ワタを取り除き、一口大に切る。3と材料Bを加えて蓋をして、2 / 3の量になるまで煮る。1のカリフォルニア プルーンを加え(写真)、蓋をして、さらに約10分煮込む。

6) 生のタイム(分量外)をあしらい、クスクスを添える。

Recipe②
カリフォルニアプルーンのヌガー・グラッセ

●材料(21cm×8cmの型1台分)


カリフォルニア プルーン……80g

紅茶(プルーン用)……適量

生クリーム……200ml

アールグレーの茶葉(刻む)……大さじ1と1/2

ハチミツ……50g

卵白……1個分

キャラメルナッツ(刻む)……35g

ピスタチオ(刻む)……25g

オレンジピール……適量

●作り方
☆POINT 【野村さんのプルーン使い】 紅茶でふっくら戻して加える


1) カリフォルニア プルーンを紅茶で戻す。沸騰した湯で淹れた紅茶を容器に入れ、カリフォルニア プルーンを加えて蓋をして冷ます。

2) 生クリームに茶葉を入れて香りを移し、7分立てに泡立てる。

3) イタリアンメレンゲを作る。鍋にハチミツを入れて117℃まで煮詰める。

4) ボウルに卵白を入れ、ミキサーで角が立つまでしっかり泡立てる。

5) 4に3を少しずつ加え、角が立つまでミキサーで泡立て、ハチミツの熱が冷めるまで泡立て続ける。

6) 5に2とキャラメルナッツ、ピスタチオ、オレンジピール、1のプルーンを刻んで加え、ざっくり混ぜ合わせる。

7) ラップを敷いた型に6を流し込み、表面を平らにならす。表面にもラップをして冷凍庫でしっかり固める。

8) 型から取り出し、1cmの厚さに切り出し、皿に盛る。お好みでカリフォルニア プルーン、ピスタチオなど(すべて分量外)を飾り付ける。



[お問い合わせ]



◎カリフォルニア プルーン協会
☎ 03-3584-0866
http://www.prune.jp 









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