食感と香りでビールが進む「季節野菜の山椒オイル和え」
プラントベースの始め方48
2025.03.17

photographs by Daisuke Okamori
連載:プラントベースの始め方
健康や環境への配慮から、植物性の食材を主体とする“プラントベース(Plant Based)”な食事法が注目されています。肉や魚や乳製品に頼らずとも「おいしい」料理を作る知恵は、世界各地に存在します。身近なレシピからおいしくプラントベースを始めるヒントを紹介します。
教えてくれた人
大阪・谷町「中国食堂261」中尾信次さん

中国料理の老舗「青冥(ちんみん)」で30年勤務後、体に優しい中国料理をテーマにオープン。野菜の有機栽培も手がける。最近は、大阪近郊の食の地域自治とオーガニックの流通拠点(ハブ)をつくるために、小さな青果店が集結して野菜を販売する「オーガニック連売所」に通い、野菜を仕入れる。
食感と風味に起伏をつける
昼夜ともにヴィーガン対応もする中尾シェフ。食事制限がある常連客の期待に応えるうち「肉の代用品を使わなくてもいける」という境地に。「野菜のほうが断然味わいに深みが出る。あとは食感ですね」
ショウガの香りをまとわせた春野菜は、浅いかなと感じる茹で加減で食感にリズムを生む。四川山椒の香りを移した熱々のオイルを回しかければ、彩りはより美しく、香りにも奥行きが生まれる。ビールとの相性もバッチリだ。山椒オイルは作っておけば、冷や奴や炒め物、和え物など幅広く使える。
「季節野菜の山椒オイル和え」の材料と作り方
[材料](2人分)
スナップエンドウ・・・4本
アスパラガス・・・2本
ソラ豆・・・2莢
キャベツ(紫・緑)・・・適量
タケノコ・・・適量
ショウガ(すりおろす)・・・小さじ1
塩・・・ひとつまみ
四川山椒(花椒・ホール)・・・30粒
菜種油・・・50ml
[作り方]
[1]野菜を茹でる
キャベツ以外の野菜を程よく食感が残る程度に塩茹でする。
[2]調味する
ボウルにすべての野菜を入れてショウガと和え、塩を振る。
[3]山椒オイルを作る

フライパンに四川山椒と菜種油を入れて中火にかける。煙が出て、山椒の香りが立つまで加熱する。
[4]オイルを回しかける
2を皿に盛り、3の山椒オイル大さじ1.5を網で漉しながら回しかける。

(雑誌『料理通信』2019年7月号掲載)
大阪・谷町「中国食堂261」の店舗情報
◎中国食堂261
大阪府大阪市中央区上本町西2-6-1
☎06-6762-0261
12:00~14:00LO(12:00~、13:30~の2部制)、18:00~21:00(前日までの完全予約制)
月曜~木曜休
大阪市営地下鉄谷町六丁目駅より徒歩3分
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
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