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RECIPE

トマトは直接、パンにこすりつける「パン・コン ・トマテ」

プラントベースの始め方15

Jun 20, 2022

photographs by Sai Santo

健康や環境への配慮から、植物性の食材を主体とする“プラントベース(Plant Based)”な食事法が注目されています。肉や魚や乳製品に頼らずとも「おいしい」料理を作る知恵は、世界各地に存在します。身近なレシピからおいしくプラントベースを始めるヒントを紹介します。

教えてくれたシェフ
神奈川・鎌倉「アンチョア」酒井涼さん

酒井涼シェフ。スペインバル「サン イシドロ」「バルマコ」を経て東京・代々木八幡「アルドアック」にて独立。10年程前に1カ月、カタルーニャ~アンダルシア、ガリシアなどをバックパッカーで旅し、以降も年に一度はスペインへ向かう。2021年8月代々木八幡から鎌倉へ移転し、「アンチョア」を開店。


パンをおろし金に見立てて、擦り付ける

トマトトースト「パン・コン・トマテ」。赤くないでしょ? 僕が出会った本物はこれ。香ばしいパンをザクリと噛むと、熟したトマトの甘酸っぱい果汁がジュワッとほとばしり、オリーブ油のグリーンの香り、コクと甘味が芳醇なハーモニーを奏でます。最後にニンニクの香りがふわりと抜ける。

レシピを教わったのは20代の頃。カタルーニャのバルで出会った子連れのお母さんに「料理を知りたいなら」と食事に招かれました。当時「パン・コン・トマテ」といえばトマトソースを塗ったり、みじん切りのトマトをのせたものが大半。でも「パンをおろし金に見立てて、ニンニクとトマトを擦り付けるのよ」と。だから果汁を多く含んだ完熟トマトは必須。トマトの種類が多いスペインでは、市場で言えばパン・コン・トマテ用を選んでくれます。ニンニク、トマト、オリーブ油、素材の力を直球で感じる完成度の高いレシピです。


<植物性食材だけでおいしくなるコツ>


1 水分の多い完熟トマトを使う
2 パンに果汁をたっぷり染みこませる


「パン・コン ・トマテ」の作り方

[材 料(2人分)]
パン(カンパーニュ・1㎝厚スライス)・・・4枚
トマト・・・2~4個
ニンニク(スペイン産)・・・1片
E.V.オリーブ油・・・適量
塩(アンダルシア産)・・・適量

[材料のポイント]

水分の多い完熟トマトを使う。直径6㎝ほどの大きさで、水分を多く含み、身離れがよいしっかり熟れたトマトを。1枚のパンに1/2~1個が目安。

[1]ニンニクの根付き部分を切る

ニンニクの根付き部分を5㎜切り落とす。

[2]トマトを切る

トマトを横半分にカットする。
POINT:果肉のゼリーと果汁が出やすくなる。

[3]パンを直火で炙る


コンロに網を置き、パンをのせ、中火で両面を30秒程こんがり焼く
POINT:直火で焼き、中の水分を逃がさない。

[4]ニンニクの断面をこすりつける

の表面にニンニクの断面をこすりつける。 全体にまんべんなく塗るが、1往復半くらいで充分。

[5]トマトの断面をこすりつける

トマトの断面をこすりつける。力を入れて押し付け、塗り終わると果汁と果肉がほぼなくなり、皮だけになる。
POINT:ニンニクもトマトも果実のまま直接断面をパン表面にこすりつける。上にのせるだけとは違い、風味もよく、味に一体感が出る。

[6]塩、オリーブ油で調味する


塩を振り、オリーブ油を多めに回しかける。


◎anchoa (アンチョア)
神奈川県鎌倉市御成町2-14-3 御成ヴィレッジ A棟1F
☎070-1314-0406
18:00~20:00LO
12:00スタート、17:30~19:00LO(土曜、日曜のみ)
月曜休
鎌倉駅から徒歩3分
Facebook: anchoa アンチョア

※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため要請に合わせて営業時間が変わることがあります。

(雑誌『料理通信』2017年9月号掲載)

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