「新しいスタイルを提示する」
トラットリア・ヴェンティノーヴェ(29) 竹内悠介 Yusuke Takeuchi
2015.05.14
-
店名
トラットリア・ヴェンティノーヴェ(29)/Trattoria 29
2011.2.9 open トラットリア・ヴェンティノーヴェ(29)のページを見る
1980年12月23日生 / 群馬県出身 / O型
広尾「アッピア」(5年)を経て06年渡伊。エミリア・ロマーニャ州「アメリーゴ」で半年働き、帰国。07年再び渡伊し、ボローニャ、マルケなどのレストランで約1年、精肉店&レストランの「チェッキーニ」で1年修業。昼は肉屋、夜はレストランの厨房に入る。09年帰国し、弘前「オステリアエノテカ ダ・サスィーノ」(1年)を経て、11年独立。
FAVORITE
音楽 : 矢野顕子
本 : 『たべもの記』(森枝卓士著・撮影)。
映画 : 『紅の豚』
MY LEGEND
ダリオ・チェッキーニ
伊・トスカーナ州・精肉店、肉料理専門店オーナー。1955年、250年続くフィレンツェの精肉業の家系に生まれる。現在、精肉店の他に、「オッフィチーナ・デッラ・ビステッカ」「ダリオ・ドック」「ソロチッチャ」という精肉店併設のレストラン3店を営む。
-
岩手県産森林鶏のたっぷりバターソテー
2600円
ひな鶏に卵をまぶし、遠火の炭火でゆっくり焼きあげる。ぐつぐつと煮えたバターに埋もれた鶏肉はきめ細かくしっとり。不思議としつこさはない。フィレンツェの老舗トラットリア「Sostanza」の味を目指し、1年近く試行錯誤した。
-
金時人参のマリネ バルサミコソース
800円
秋から4月頃にかけては金時ニンジンの旬。ニンジンは大ぶりに削り、赤ワインビネガーでマリネされている。アーモンド、レーズンがニンジンの甘味と好相性。たっぷりのチーズとバルサミコ酢であとを引く味に。
必要とされるためのキーワード
お客の想像のナナメ上を狙う。
お客の想像のナナメ上を狙う。
- 竹内悠介さんは、イタリアを代表する肉屋「チェッキーニ」で、熟成、解体、加工、調理と肉一筋の1年間を送った。そこで気づいたことは「肉の世界は深く、広い」。肉に特化したイタリアンでも十分いける。そう確信して帰国した。
理想はチェッキーニさんのレストラン。築400年以上の建物の扉を開けると、店内はモダン。出てくる料理はクラシック。新旧入り混じる不思議な魅力があり「店で働いていても楽しくて、パワーが充電されていく感じがあった」。
「定番料理の力強さ、イタリアらしさは常に意識しつつ、料理の完成度を高めていきたい」と言う。シンプル過ぎず、いじり過ぎない料理は、食べ慣れた客に「イタリアの味がする」と言わしめる。
現代的でポップな店内も、ニンジンのマリネの美しいプレゼンテーションも、ドンと焼かれた肉の存在感も、お客の「想像のナナメ上」を狙う。肉が出るとテーブルでワっと歓声が上がり、やがて店内が一体になる。その瞬間が、竹内さんは一番楽しい。
text by Reiko Kakimoto / photographs by Kouichi Takizawa
トラットリア・ヴェンティノーヴェ(29) 東京都/西荻窪
住所 | 東京都杉並区西荻北2-2-17 |
---|---|
電話番号 | 03-3301-4277 |
営業時間 | 18:00~22:00LO(土曜、日曜、祝日17:30~22:00LO) |
定休日 | 月曜休(祝日の場合は翌日休) |
カード | 不可 |
座席 | 全17席 |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | JR西荻窪駅より徒歩5分 |
URL | http://trattoria29.jugem.jp |
備考 | 前菜800円~、パスタ1800円~、メイン2600円(税込・席代400円) 【WINE】 グラス 白赤各4種前後 800円~、ボトル 3800円~ |
- 「2011年05月表紙の店」 掲載
- 「2011年06月トラットリアの自家製パン」 掲載
- 「2011年07月パリ&トスカーナの「肉屋」で学んだ、二人の30代肉シェフの共通点は…"肉に触りたい!"だった」 掲載
- 「2012年03月シェフに教わる注目の「手仕事」レベルアップ術」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
- 「2012年06月新*発酵男子新聞」 掲載
- バックナンバーはこちら