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「ビーフォングスト」は食の資源活用を再考し、廃棄物ゼロを目指すレストラン。6席だけのスシレストラン「ホセ」の奥に設けた2席のレストランで、余剰食材を活用した料理に取り組んでいる。野菜は自家栽培か近隣のものを用い、「ホセ」で使われなかった素材も活用。
店名は“混獲”を意味するスウェーデン語で、捕獲したものは捨てないという理念から、イカやトラキヌスなど、網にかかっても捨てられる運命にあった素材も使用する。また、今まで馴染みのなかった魚の骨や皮、サバの魚卵などを提供したり、長ネギの根を炭火で焼き、灰にして味付けに加えるなど、すべてを余すことなく使ってみせる。
化学者の経歴もあるオーナーシェフ、ピア・ホルムベリィは、野菜をピクルスにするなど発酵を駆使して旨味を引き出し、素材を長持ちさせる工夫もする。料理は約13皿のおまかせのみで季節に沿った北欧料理がベース。 同店の考えに興味を持ち賛同する人は多く、2017年4月のオープンから予約が引きも切らない。
(『料理通信』2017年8月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Bifångst
Stigbergsliden 17, 414 63 Göteborg
予約はウェブサイトから。その後の連絡はメールのみ
19:00スタート
日~火曜休
http://bifangst.se/
コース 1450スウェーデンクローナ
text by Sakiko Jin
JOURNAL / 世界の食トレンド
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