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JOURNAL / JAPAN

日本 [徳島]

可憐なヤマモモ。「幻の果実」と呼ばれることも

在来種を守ることと新品種への挑戦が未来をつくる

2016.06.25

徳島藩時代には御禁木でした
「ヤマモモ」

小さな真紅の鞠のような実を木いっぱいにつける「ヤマモモ」。やせ地でも生育し、肥料木として山林に植えられたり、街路樹になったりと、とても有用な木です。

徳島藩時代には御禁木として保護され、現代においては徳島県の“県の木”に指定されるなど、徳島の人々と長く深い関わりがありました。現在は県東の小松島市を中心に栽培され、ヤマモモの実の生産量日本一。

旬は6月下旬から7月上旬。収穫期間が短いうえに、傷みが早く、日持ちしないので、「幻の果実」という呼び名を付けられたり……。

そのまま食べておいしく、シロップ漬けや果実酒にしても美しい。可憐な姿を見るにつけ、人とヤマモモとのお付き合い、大切にしなければと思います。


パティシエたちの救いの神に
「サマーアミーゴ」

同じ赤い実でも、徳島のニューフェイスはイチゴです。夏秋イチゴの「サマーアミーゴ」。

徳島県西部の東みよし町では、標高700~1,000mという夏でも冷涼な気候を生かして、夏秋イチゴが栽培されています。県の研究機関が専用品種の育成に取り組んでおり、現在の主力品種がこの「サマーアミーゴ」なのです。

実はやや大きく、果実硬度が比較的高いため、輸送にも日持ちに優れています。すっきりとした甘味と爽やかな酸味が特徴。夏のイチゴの手配に苦労するパティシエたちの救いの神になりそうですね。

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