France[Paris]
国立美術館で開催された食の祭典
2016.06.06
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「パリの美食文化を多くの人に広めたい」と国立グランパレ美術館で開かれた食の祭典「テイスト・オブ・パリ」は、2016年2月に2回目を迎えた。一般のパリ市民にとって案外遠い存在の星付きレストランが、カジュアルなスタンド形式で出店するこの祭典。2016年はギー・サヴォア、ティエリー・マルクス、小林圭氏など14名の著名シェフが参加し、店の味に限りなく近い料理を振舞った。
その結果、各スタンド1日800食を売り上げる盛況ぶり。大小100社近くの生産者たちもブースを構え、シェフによる料理ショーも披露された。パリ市内のグランメゾンや今注目すべき料理人たちの腕を垣間見られるだけでなく、地元の生産者と直にコミュニケ―ションが取れる。来場者は旬のパリの味を知ることができ、出店側は宣伝にもなると、食べ手と作り手のニーズが見事にマッチした。
2004年からロンドンを皮切りにシドニー、トロントなど「テイスト・オブ・各都市」の祭典が開催される中、今後一層盛りあがっていくに違いない。
(『料理通信』2016年5月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Taste of Paris
http://paris.tastefestivals.com
text by Sakurako Uozumi
JOURNAL / 世界の食トレンド
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