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FEATURE / MOVEMENT

シェフたちの畑仕事~小さくて強い畑は、どう作る? vol.1 庭先農園~「binot」阿部剛シェフの場合 

1970.01.01


庭先農園 ~「binot」阿部剛シェフ

photographs by Tsunenori Yamashita

田植え会や稲刈り体験などに参加すれば参加するほど、「自然相手の農作業、生半可な気持ちじゃ取り組めない」。プロの農家さんへのリスペクトが湧いてきます。そのリスペクトを大前提にしながらも、「やれる範囲で、畑仕事をやってみたい!」と思うもの。
そこで、「半農・半シェフ」の皆さんの畑作りの実例をリポートします。シェフたちの肌にもご注目ください。(皆、日焼けした精悍な顔立ち!日々の畑仕事の賜物です)

手が届くところから、少しずつ。

鎌倉でワインバー「binot」を営む阿部剛シェフ。東京のビストロ勤務を経て、2008年、鎌倉への移住を機に、畑仕事への思いが強くなりました。

◎半農歴
2012年~ 平日朝~昼と週末、ワインバー営業の合間を利用して農夫見習いに。
同年 就農を試み、農夫見習いの傍ら、鎌倉を拠点に畑を探すが、諸々の事情で断念。
2012年 庭付きの一戸建て物件を鎌倉市内に見つけ、引っ越し。庭を5坪の畑に開墾。

◎畑の師匠
「オステリアジョイア」の畑にて農夫見習い(1年半)。山梨・金井醸造場に畑見学。



奥からブドウ(金井醸造場から分けてもらったカベルネソーヴィニヨンを挿し木栽培。2012年~)、ナス、キュウリ、枝豆、トマト、トウモロコシ(苗を定植したばかりで、まだ小さい)。

奥からブドウ(金井醸造場から分けてもらったカベルネソーヴィニヨンを挿し木栽培。2012年~)、ナス、キュウリ、枝豆、トマト、トウモロコシ(苗を定植したばかりで、まだ小さい)。
日々の作業としては除草、水やり。トマトは脇芽かきと誘引、ナスは追肥と水やり、支柱立て、トウモロコシは追肥と間引き、キュウリは誘引。





面積は、5坪。前住人が畑と花壇にしていた跡地をうまく活用しています。50㎝くらいスコップで掘り起し、鍬を入れ残っていた根や石を除き、最初は「オステリア・ジョイア」(VoL.4登場)の飯田さんから分けてもらった堆肥、その後は自家製堆肥。(菜園部分は、雑草の侵入を防ぐため、深さ15cmの埋め込み板で囲っています)


イチゴ。2014年に苗を定植。2015年分の収穫は終了。来年に向けて追肥するところ。

イチゴ。2014年に苗を定植。2015年分の収穫は終了。来年に向けて追肥するところ。




「畑仕事は子供たちも手伝います。収穫や種蒔きなどの“ハイライト”だけでなく、雑草抜き、土おこしなど、地道な作業も一緒にやります」。畑を通して教えられることがきっとたくさんあるのでしょうね。


電動ポンプで汲み上げ畑の水撒きに使用。手動ポンプは壊れているので新しくしたい。

電動ポンプで汲み上げ畑の水撒きに使用。手動ポンプは壊れているので新しくしたい。





ワイナリーから譲り受けた、剪定後の枝をチップ状に砕いて敷き詰めています。雑草が生えにくく手入れしやすくなった。時にはテーブルを出し、屋外ランチも。

ワイナリーから譲り受けた、剪定後の枝をチップ状に砕いて敷き詰めています。雑草が生えにくく手入れしやすくなった。時にはテーブルを出し、屋外ランチも。





ひと仕事終えての、屋外ランチ。そうめんと、シェフが畑見学に通う金井醸造場のワイン。

ひと仕事終えての、屋外ランチ。そうめんと、シェフが畑見学に通う金井醸造場のワイン。





収穫したジャガイモを使った肉じゃが。皮付きのまま、ごろり。甘辛い味が沁みています。

収穫したジャガイモを使った肉じゃが。皮付きのまま、ごろり。甘辛い味が沁みています。





シェフ収穫のジャガイモは、「binot」でも提供しました。水洗いして一度下蒸し。わざと手で粗く割ってからじっくり素揚げにし、塩とローズマリーで味を調えます。300円。

シェフ収穫のジャガイモは、「binot」でも提供しました。水洗いして一度下蒸し。わざと手で粗く割ってからじっくり素揚げにし、塩とローズマリーで味を調えます。300円。





   
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