「毎日続ける 大豆の健康」を実現する豆乳メニュー会議!!
1970.01.01
text by Kaoru Minokoshi / photographs by Bungo Kimura
キッコーマン豆乳のキャッチフレーズは「毎日続ける 大豆の健康」。
豆乳パワーで日本人の食生活を支えたいとの思いが込められています。いまや様々な食シーンに豆乳が浸透して、その思いは実を結びつつあると言えるでしょう。「都会に暮らすあなたのもうひとつの台所」をキーワードとする東京・池袋「もうひとつのdaidokoro」を舞台に、「毎日続ける 大豆の健康」を実現するための工夫や豆乳の魅力について語り合っていただきました。
日本の食卓に浸透した豆乳
菊池博文さん(以下敬称略):豆乳は今やすっかり身近な存在になりました。飲料としてだけでなく、豆乳鍋のような料理も定着して、誰もが親しめる食材になりましたね。
荻生康成さん(以下敬称略):ありがとうございます。1979年の発売当時は、大豆の優れた栄養成分が摂れる健康飲料という捉えられ方でした。大豆は植物性タンパク質やイソフラボンなど身体に良い成分に富む一方で、特有のエグミや渋味、青臭さがある。当初は健康のために頑張って飲むといった飲まれ方が多かったように思います。それが長年にわたる技術開発により、青臭さがなくなって滑らかさを増すなど、年々品質が向上していったんですね。
菊池:昔飲んだものよりもおいしく感じるのは、そのせいなんですね。
荻生:ところが、品質が上がってもなお、今ひとつ普及が進みませんでした。ある時、豆乳に興味がない方にも飲んでいただくには何かきっかけが必要だと気づき、「健康」とは対立軸にある「嗜好的感性」に訴える手法を模索し始めたんです。
嗜好性の高い飲み物の代表といえば、コーヒーですよね。そこで、当時ブームを巻き起こしていた大手コーヒーチェーン店に、「カフェラテ」の牛乳の代わりに豆乳を使うドリンクメニューの提案をしてみた。牛乳代わりのオプションとしての豆乳ではなく、豆乳入りの新しいドリンクという位置付けにしてみてはという提案です。それが採用されて「ソイラテ」としてメニューに載り、そこからですね、豆乳が一気に浸透し始めたのは。
菊池:「ソイラテ」が一般化した立役者は荻生さんだったんですね。流行を生み出しているカフェチェーンでメニュー化されて、豆乳の印象が大きく変わった。
荻生:その時、弊社ならではの豆乳の新たな定義付けをしました。牛乳の代替品ではなく、豆乳を使うからこそ生まれる新しいおいしさが楽しめること、そして、嗜好的な飲み物でありながらも健康的で、自分の身体をいたわるというライフスタイルの訴求につながる、というものです。
菊池:牛乳アレルギーのオプションやダイエット素材としてのみならず、豆乳の魅力を前面に出したメニュー提案が、豆乳の新しい価値軸を生み出すことになったんですね。
「毎日続ける 大豆の健康」を実現するために
荻生:ソイラテ効果で認知度が上がり、僕らのミッションは次のステージに入りました。お客様にキッコーマン豆乳をより強くご支持頂けるよう自分たちのミッションは何だろうか、みんなで考えた。それが「毎日続けられる大豆の栄養で、楽しく健康的な未来を応援します。」という「キッコーマン豆乳の約束」(⇒column)です。飲み物として、また日々の料理素材として使うことで、健康的なライフスタイルを築いてほしい。そのためにも基幹商品の豆乳の品質をさらに向上させつつ、新しい楽しみ方も提案していく。季節ごとに新フレーバーを発売するのはその一環です。
菊池:種類豊富で、興味をそそられるフレーバーがたくさんありますね。
荻生:昨秋は焼きいも、おしるこ、マロン、みたらし団子を発売し、今春はチョコミント、ココナッツ、シナモンを発売しています。ドリンクの範疇を越えたユニークな味とネーミングでお客様の興味を喚起し、豆乳の販売コーナーに繰り返し足を運んでもらおうと。
菊池:中村さんの仕事のお相手は、コンビニエンスストアや食品メーカーだそうですね。
中村絢さん(以下敬称略): はい。中食市場の拡大につれて、コンビニさんのお弁当やお惣菜の売り上げは右肩上がりの状況です。中食の商品開発に豆乳がいかに貢献できる素材であるかをご説明して、豆乳鍋や豆乳グラタン、豆乳を使ったドレッシング、スープ、スイーツなど、一歩踏み込んだメニュー開発提案をしています。
昨年、「キッコーマン豆乳の約束」の策定に関わったことで自分の仕事がブランドスローガンである「毎日続ける 大豆の健康」をより多くの人々に実現してもらえることにつながるのだと気付きました。「約束」について深く考えた経験は、豆乳の栄養的なメリットや食材としての魅力、様々な料理への広がりを説明する上でも役立っています。
日々の食卓に欠かせない
菊池:「もうひとつのdaidokoro」流の豆乳料理を3品ご用意させていただきました。
石澤晴美さん(以下敬称略):一番のお薦めは豆乳がゆです。
荻生:しみじみおいしい……。身体を温め、働きを高めてくれて、朝摂るのに最適ですね。
中村:やさしい味が朝にぴったり。毎朝食べたいおいしさです。
石澤:ビタミンや食物繊維の豊富なカボチャと小豆を入れていますが、カボチャをサツマイモに替えたり、バナナをのせて砂糖をふってもいいですよ。
荻生:2品目のスープは滑らかで、見た目にもきれいです。
中村:さらりとしているのに、コクを感じます。
石澤:パルメザンチーズを調味料として使い、野菜は軽く炒めてから加えます。豆乳料理は旨味のしっかりした食材や油脂でコクを補うと、いっそうおいしくなりますね。
中村:そういう工夫の仕方があるんですね。勉強になります。
石澤:豆乳クリームコロッケはいかがですか? 私にとって、コロッケは母の味。温もりを感じる料理なんです。
中村:食べ応えがありつつ軽いですね。こんなクリームコロッケは初めて。
荻生:バターと小麦粉と豆乳でベシャメルを仕立てたのですか?
石澤:米粉で豆乳にとろみをつけ、つなぎにごはんを少し加えました。味のバランスは白味噌でとっています。味噌やしょうゆは原料が豆乳と同じ。よく合うんですよ。
菊池:和洋中ジャンルを選ばず、いろんな素材と相性がいい。豆乳は日本の食卓をこれからもっと支えてくれますね。
◎ もうひとつのdaidokoro
昼は季節の野菜たっぷりのお惣菜ランチを提供、夜は食のあり方を考える講座を開催。
東京都豊島区 東池袋1-8-1 Wacca 池袋 5F
☎ 03-6914-0588
平日11:00 ~15:00( 土・日・祝~17:00)
夜の講座はhttp://daidokoro.wacca.tokyo/で。
無休
池袋駅東口から徒歩3 分
Column キッコーマンの「約束」のつくり方
~自分たちで考える、みんなでつくる。~
キッコーマンでは、ブランドごとの約束やスローガンが定められている。ユニークなのは、その文言が社員によってまとめ上げられていることだ。役職も職種も年齢も異なる社員みんなが、自らの仕事を見つめ直し、自分たちの製品やサービスの良さ・強みは何なのか、それがお客様や社会の健康・幸福にどう貢献し得るのか、そのためにどんな努力をするべきなのか、またこの先どんな新しいチャレンジができるのか、などを掘り下げ、核になる言葉を各自提出し、「約束」という形に集約させてそれをひとことで表すスローガンとともに掲げている。
みんなで考える分、ワード出しやとりまとめには手間と時間を要したが、あえて大変な手法をとったからこそ、様々な場面で社員を支えるバイブルになった。制作の過程で、業務上の接点がなかった部署の問題意識に触れ、視点を広げるきっかけになったという声も。ある者は業務に迷いが生じた時に読み直して原点に立ち戻り、ある者は日々の仕事の目的をより明確にするために読む。また、自分にはなかった発想をスローガンから見つけ出して業務に生かす者もいる。多岐にわたる職種の集合体である大組織のみんなにとっての道標の役割も果たしている。
キッコーマン 約束
世代を超えて喜ばれる。朝昼晩に大活躍!豆乳料理レシピ
「もうひとつのdaidokoro」の料理人・石澤晴美さんに、「キッコーマンおいしい無調整豆乳」を使ったレシピを教わりました。朝食に、ランチに、晩ごはんのおかずにと、三食どの献立にもぴたりとはまります。
朝にお薦め
カラダを温め、活力となる 豆乳がゆ
舌にもお腹にもやさしくじんわり沁み通る。手軽にできて、朝の習慣にしたくなります。
材料(1人分)
キッコーマン おいしい無調整豆乳……150ml
ごはん……100g
キッコーマン 本つゆ 香り白だし……小さじ1/2
ゆで小豆(無糖)……大さじ2
蒸し(ゆで)カボチャ……30g
しょうゆ麹……小さじ1/2
作り方
1. 鍋に豆乳、ごはん、白だし、ゆで小豆を入れ、沸騰させないように温める。ごはんが豆乳によくなじんだら、器によそう。
2. 小さく切った蒸しカボチャ、しょうゆ麹をのせる。
しょうゆ麹の作り方
1. タッパーなど清潔な容器によくほぐした糀200g を入れる。
2. 40 ~ 60℃に温めたしょうゆ200ml を加え、よく混ぜる。しょうゆは60℃以上にならないように。
3. ふきん等で覆って常温に置く。3 ~ 4 日の間は1 日2 回程度混ぜる。
4.その後は蓋をして冷蔵保存。3 カ月ほど使える。
昼にお薦め
さらりとしながらコク深い 春野菜の豆乳スープ
季節の野菜をいろいろ替えて楽しみたい。パンにもごはんにも合います。
材料( 4人分)
キッコーマン おいしい無調整豆乳……400ml
ホウレン草……1 ~ 2 株(ゆでて40g)
プチヴェール(*)……2 ~ 3 個
ベーコン(スライス)……40g
野菜ブイヨン(顆粒)……大さじ1
パルメザンチーズ……大さじ1
黒こしょう(粗挽き)……適量
米油……少量
* 手に入らない場合は、芽キャベツでも可。
作り方
1. ホウレン草、プチヴェールは、それぞれ塩を加えた沸騰湯で硬めにゆで、水気を切る。プチヴェールはさらに、歯応えが残るようにさっと米油で炒める。
2. ベーコンは2cm幅に切り、カリッと炒める。
3. 鍋に豆乳、野菜ブイヨン、パルメザンチーズを入れ、沸騰させないように温める。1と2を加え、沸騰させないようになじむまで温める。
4. 器に盛り、黒こしょうをふる。
POINT!
豆乳を沸騰させると成分が凝固して、泡立ったり、塊ができるので注意する。
夜にお薦め
子供も大人もみんな大好き!豆乳クリームコロッケ
ごはんでとろみを付けるので、ベシャメル作りの手間いらず。これぞニッポンのクリームコロッケ。
材料(6 個分)
キッコーマン おいしい無調整豆乳……200ml
(A)
白味噌……大さじ1
野菜ブイヨン(顆粒)……小さじ1
米粉……大さじ2
タマネギ(みじん切り)……50g
スイートコーン(缶詰)……100g
ごはん……大さじ2
米粉、溶き卵、パン粉……各適量
塩、白こしょう……各適量
米油……適量
揚げ油……適量
作り方
1. 鍋に豆乳とAを入れて中火にかける。沸騰する手前で火を弱め、ヘラで混ぜながら加熱してトロリとさせる。
2.フライパンに米油を少量熱し、タマネギを透き通るまで炒める。スイートコーンを加え、水気を飛ばすように炒める。
3. 1 に2、ごはんを加えて混ぜ、塩、こしょうで味を調える。粗熱を取った後、丸めやすくするために冷蔵庫で冷やす。
4. 3 を6 等分して丸め、米粉をまぶし、溶き卵にくぐらせて、パン粉を付ける。高温(約180 ~ 190℃)の揚げ油でカリッと揚げる。
5. 器に盛り、好みの野菜(分量外)を添える。
お料理は3品とも
「キッコーマン おいしい無調整豆乳」を使用。
大豆と水から作られた自然なおいしさ。
コレステロールゼロ。
定番の「キッコーマン 調製豆乳」はドリンクやマヨネーズにもお奨め。
調製豆乳ドリンク
キッコーマン 調製豆乳150ml、リンゴ酢小さじ1、イチゴジャム大さじ1 1/2~ 2をよく混ぜる。お酢もジャムもお好みで。無糖のジャムを使うと身体にやさしい。
豆乳マヨネーズ
ボウルに米油100ml、キッコーマン 調製豆乳50ml を入れて、ホイッパーで泡立て、しっかり乳化させる。梅酢小さじ2 1/2、甜菜糖小さじ2、はちみつ小さじ1/2、粒マスタード小さじ2 を加えて、ホイッパーで乳化させる。フードプロセッサーを使う場合は、一度に全材料を入れて攪拌し、乳化させる
◎ キッコーマン飲料(株)お客様係
0120-1212-88( 土・日・祝日を除く9~17時)
キッコーマン 豆乳
http://www.k-tounyu.jp/