「LE& OREXIS COLLABORATION DINNER」
1970.01.01
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レポート
GRAND VINTAGE 2006 × LE&(ル・アンド) Vol.5 活動レポート③ ─────────
「LE& OREXIS COLLABORATION DINNER」
シャンパーニュ地方・エペルネにあるモエ・エ・シャンドンのメゾンで「LE&(ル・アンド)」を体験したメンバーの中には、ソムリエや支配人、ギャルソンといった料理人以外の、レストランやカフェの運営を支えるプロフェッショナルも含まれていた。東京・白金高輪「オレキス」のオーナーソムリエ、春藤祐志氏もその一人。長年、ホテルやガストロノミー・レストランでゲストを迎える役割を担い、2007年に現店をオープン。「若い料理人の活躍の場を作りたい」と、現在は3代目となる総料理長・小林隼人シェフとタッグを組む。
「LE&」での味覚体験を、現地を訪れていない小林シェフに伝えるのは容易くなかった。メニューを考案しては試作とテイスティングを幾度も重ね、ようやくメニューが決定したのはイベント前日のこと。
「エペルネでは、『シャンパーニュには含まれない味覚要素の塩分を、調味料である塩は使わずに食材から引き出して料理する』という非常に実験的な試みを体験しました。海に囲まれた日本には食材そのものに塩分を含むものが豊富にあるので、私はそこを軸にアプローチしたいと思ったのです」。「モエ アンペリアル」と供されたアミューズの一品目「あさりのスープ」には、そんな春藤氏の思いがぎゅっと濃縮されていた。
次いで「グランヴィンテージ2006」は2皿の料理とのマリアージュ。甘味がぐっと引き出されたブルターニュ産オマールにはシャンパーニュのソースが添えられ、穏やかな火入れでしっとり仕上がった仔羊は、ペコロスや人参、ズッキーニなどの野菜入りコンソメスープと共に供された。
トリを飾る「グランヴィンテージコレクション 1999」には、「1999原点回帰」とサブタイトルの付いたごぼうの一品が供された。ワインの常道として、ヴィンテージの若いものから古いものに遡って飲み進むことが多い中、「LE&」では「モエ アンペリアル」の次にいきなり、その日供される中で最も古い「グランヴィンテージコレクション1985」が登場し衝撃を受けた。「熟成した深みがあり、カワカマスの料理にとてもよく合いました」。そんな「グランヴィンテージコレクション」ならではの熟成感を味わってほしいと、濃厚なごぼうのスープに黒トリュフをたっぷり加え、腐葉土を連想させる冬らしい深い味わいを表現した。
常から春藤氏に誘われて料理とワインのマリアージュを楽しんでいるゲストにとっても、モエ・エ・シャンドン一銘柄だけでディナーを通すというのは希な体験。「グランヴィンテージ」の味わいに触れ、こんなにも多彩な味覚の発見があるのかと感嘆の声が上がっていた。
初夏に訪れた「LE&」での味覚体験は、その後日本でソムリエとシェフを刺激的に繋ぎ、それぞれのクリエイションとして花開き、伝え続けられている。
MHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社
http://moet.jp
◎「OREXIS」
東京都港区白金2-3-3 カームコート白金高輪1F
☎ 03-5918-8311
11:30~13:30(LO)、18:00~21:30
月曜、第二火曜休
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GRAND VINTAGE 2006 × LE& ───────────────────────────────────