ロゼシャンパーニュの真価を知っていますか?
一年中、料理と共に愉しみたいテタンジェ プレスティージュ ロゼの魅力
vol.1浅草「ナベノ-イズム」渡辺雄一郎シェフ
2017.06.26
text by Tadayuki Yanagi / photographs by Hide Urabe
シャンパーニュの中でもひときわ華やかな存在で、多くの女性に愛されるロゼシャンパーニュ。その真価は、実は料理と合わせてこそ発揮されることをご存知ですか?
人気シェフが語る「テタンジェ プレスティージュ ロゼ」と料理のマリアージュ。
第1回は浅草のフレンチレストラン「ナベノ-イズム」渡辺雄一郎シェフとソムリエの角敏行さんに語っていただきます。
「テタンジェのシャンパーニュはワインとしての完成度が高く、料理と合わせて真価を発揮するタイプ」と、角ソムリエ。「プレスティージュ ロゼはその濃いめの色調とは対照的に、繊細な舌触りと上質な酸味をもっています。その肌目細かな泡立ちは、しっかり硬い食感のものよりも、ホロッとくずれる料理のほうが、シャンパーニュのまろやかな酸味を引き出してくれると思いました」。
そこで一品目は、ナベノ-イズムのシグネチャーディッシュ「両国江戸蕎麦ほそ川の蕎麦粉をソースエミュリュッショネの技法で炊き上げたそばがき」をプレスティージュ ロゼに合わせてアレンジ。このそばがき料理は、渡辺シェフの師匠、ジョエル・ロブション氏のスペシャリテとして有名な「キャビア、甲殻類のジュレになめらかなカリフラワーのクレーム」にその起源を求めることができる。
「まだ駆け出しの頃、ジャマンで体験して衝撃を受けた料理でした。シンプルな構成なのになぜあのようなテクスチャーとハーモニーが生み出されるのかと……。その秘密が知りたくて、僕はロブションで働き始めたんですよ。ナベノ-イズムを始めるにあたり、あの料理のテクスチャーとハーモニーを僕なりに解釈して、新たに導き出した回答が、そばがきでした」
そばがきのテクスチャーとミネラル感、香ばしさ、
旨味、スパイシーさが混然一体に
渡辺シェフは毎日2回、ランチ用とディナー用にこのそばがきを練り上げる。今回は角ソムリエのリクエストを受け、いつもは水で炊き上げるところを貝のだしを使い、仕上げにピンクペッパーを散りばめた。
「奥井海生堂の礼文島香深浜産利尻昆布で作ったジュレから、すでにグルタミン酸の旨味が出ていますが、貝のだしはさらにコハク酸の旨味やヨード感、ミネラル感をもたらします。プレスティージュ ロゼのミネラル感やシュール・リーによるアミノ酸とうまく同調します」と話す角ソムリエ。
「ピンクペッパーはフレーバーが欲しいと角さんに言われて」と渡辺シェフが振れば、「やわらかく果実に近いスパイシーさが、プレスティージュ ロゼにぴったり合うと思いました」と返す角ソムリエ。マイクロトマトの口の中で弾ける酸味や、蕎麦の実のフリットの香ばしいトースト香など、脇役の素材にもシャンパーニュとの接点が随所に織り込まれている。
鶏胸肉のサクッと歯切れよい食感と、
きめ細かな気泡が奏でるハーモニー
メインの料理は大山地鶏とラングスティーヌのデュオ。意外なコンビネーションに見えて、じつは鶏肉と甲殻類は、フランス料理の世界では古典的な組み合わせだ。
ここでは「食感を大事にしたかったので、シェフにはきめの細かな食材をお願いしました」と、角ソムリエ。鶏は胸肉。塩をふり、日本酒に漬け、真空パックでマリネし、寝かせた後、64℃で1時間火を通した胸肉は、噛めば歯先でスッと断ち切れる食感。この食感が、プレスティージュ ロゼのきめ細かな気泡とハーモニーを奏でる。
濃厚でクリーミーな甲殻類のソースがシャンパーニュの複雑なフレーバーを増幅させ、タマネギ、パプリカ、トマトのコンフィが甘味や酸味のコントラストをもたらす。この料理もまた、些細な部分にまでシャンパーニュとの相性を考慮した演出が施されていた。
シェフとソムリエの息が合った渾身のマリアージュの先には、ロゼシャンパーニュの新しい世界が広がっている。
◎ナベノ-イズム
Nabeno-Ism
東京都台東区駒形2-1-17
☎ 03-5246-4056
12:00~13:30LO 18:00~21:00LO(日曜はランチのみ)
月曜、第4火曜休(変動あり)
コース 昼10,000円、夜20,000円
東京メトロ浅草駅4番出口から徒歩9分、
都営線浅草駅A2-b出口より徒歩3分、
都営線蔵前駅A6出口より徒歩5分
この夏、テタンジェ プレスティージュ ロゼが
飲める店
熟成京鴨など洗練された肉料理とともに
◎ ALEXANDER’S STEAK HOUSE
東京都港区新橋1-5-2
汐留シティセンター42階
☎ 03-6264-5151
11:30~14:00LO
17:30~22:00LO(祝前日、祝前日の日曜)
17:30~21:00LO(日曜、祝日)
無休(ビル休館日除く)
http://restaurant-mrs.com/alexanderssteakhouse
マカロンとのスイートな組み合わせ
◎ ANAインターコンチネンタルホテル東京The Champagne Bar
東京都港区赤坂1-12-33 3階
☎ 03-3505-1111
11:30~23:00LO(日曜、祝日のみ20:00LO)
無休
http://anaintercontinental-tokyo.jp/restaurants/cb.html
伝統的なフレンチとのコラボレーション
◎ Le Petit Bedon
東京都渋谷区鉢山町13-13
ヒルサイドウエスト B1F
☎ 03-5457-0086
11:30~14:00LO
18:00~22:00LO(日曜、祝日~21:00LO)
水曜休
http://www.pachon.co.jp/jpn/petit_bedon/
ハーフボトルでゆったりとした時間を
◎ Sky Restaurant 634(musashi)
東京都墨田区押上1-1-2
東京スカイツリーフロア345
☎ 03-3623-0634
11:00~14:00LO
17:30~20:00LO
http://restaurant.tokyo-skytree.jp/