America [San Francisco]
代替タンパク質の草分け 培養チキンの販売開始!
2021.02.22
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text by Kuniko Yasutake / photograph by EAT JUST Inc.
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サンフランシスコを拠点とするイート・ジャスト社(Eat Just Inc.)が、植物由来の代替液卵食品「ジャスト・エッグ(JUST Egg)」を開発してから3年。今度は生きた鶏から採取した細胞を原料にした培養肉「グッド・ミート(GOOD Meat)」の販売を、世界初、2020年末にシンガポールで開始した。
第一弾はナゲット型の半調理食品「チキン・バイツ(chicken bites)」で、現在、会員制レストラン「1880」のみで食べられる。メープル・ワッフルにのせてホットソースをかけた米国南部料理風と、中華風蒸しパンにネギやキュウリと包み、ゴマダレをかけた包(パオ)の2品は、各23シンガポールドル。これは高級レストランで供される鶏肉料理と等価だ。見た目と味に加え、タンパク質、各種アミノ酸、ミネラル等の含有量も鶏肉と同等で、今後はソーセージやグリルしたフィレ形状の商品も発表される予定だという。
「グッド・ミート」は商品そのものでなく生産技術(原料の培養技術)を海外どこへでも“輸出”することで、輸送費を軽減し、養鶏業に比べ飼育・設備費の削減が可能なので、環境保全、動物愛護への貢献がメリットとされる。研究が進むにつれ、商品のコストダウンも進んでおり、いまだ高価ではあるが、精肉代替食品として一般販売される日は案外近いのかもしれない。
(写真)「しっとりした食感」「(鶏が殺されておらず)食べても罪悪感がない」等、培養チキン料理を食べた客からは“グッド”な感想が。
◎GOOD Meat
https://goodmeat.co/
mail : wecare@goodmeat.co
Instagram : @goodmeatinc
◎1880
https://www.1880.com.sg/
1シンガポールドル=78.9円(2021年2月時点)