Belgium [Bruxelles]
ベルギー発のグルテンフリービールとは?
2015.12.05
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脂肪分の過食や運動不足が引き起こす内臓脂肪型肥満、グルテンを要因とする自己免疫疾患者の増加で悩むアメリカやイギリスで発信されたグルテンフリー運動が、ヨーロッパ大陸でも注目を浴びつつある。グルテンフリー食品市場の急激な拡大傾向を受けて、ベルギーのビール界でもグルテンフリービールが相次いで登場している。
エノー州の修道院ビール醸造所サン・フイヤンも2014年、グルテンフリー「グリゼット・ブロンド」を発表した。原料には通常よりプロテイン含有量が少ない大麦麦芽やオーツ麦麦芽、米の小片を使用。また、低温での長い醸造期間、液体のろ過過程の改良と工夫を重ね、瓶内の2次発酵がビール酵母のタンパク質酵素の排除を促進するとして、EUのオーガニック規定をクリアしビオの認定も受けた。
価格は通常の2倍にも係わらず売上を伸ばしているのは、グルテン過敏症/不耐症の人の増加と、血糖値を上げず太りにくく燃焼しやすい体を作りたいという健康志向の人にも注目されているからだろう。
(『料理通信』2015年12月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Grisette Blonde Bio
Brasserie St.Feuillien
Rue d’Houdeng 20-7070 Le Roeulx Belgium
www.st-feuillien.com
text by Maki Miyazaki
JOURNAL / 世界の食トレンド
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