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JOURNAL / 世界の食トレンド

England [London]

英国初のヴィーガン向け肉屋の“DIYキット”デリバリー

2021.03.18

  • text by Yuka Hasegawa



  • 2021年1月上旬から3度目のロックダウンが敷かれ、飲食店の営業が再び停止して久しい。2月22日にジョンソン首相が今後の緩和計画を発表したが、イングランドのレストランやパブの野外での営業が可能になるのは早くて4月中旬、屋内での営業は5月と、ホスピタリティ業界は依然、苦難を強いられている。そんな中、レストランや食料品店が、自宅でプロの味を再現できる”DIYキット”を開発、デリバリーする新業態が、大きな可能性と共にその裾野を広げている。

    中でも人気を集めているのが、2020年11月、北ロンドンにオープンし話題となった、英国初のヴィーガン向け肉屋「ルーディーズ(Rudy's)」の、ハンバーガーやパストラミサンドのホームキット。バーガーのパティは大豆ミート、パストラミは小麦粉のグルテンを主原料としたセイタン(グルテンミート)を使用し、カシューナッツ由来のクリームチーズ、自家製ソースや野菜などの食材がパッキングされ、2月中旬から英国全土へのデリバリーを開始した。

    パンデミックに伴い、人々の健康志向はさらに高まり、サステナブルな食生活を求める傾向にある昨今。それも追い風となり、数年前から英国人のライフスタイルに急激に浸透しているプラントベース食品の勢いは、まだまだ衰えを見せないようだ。


    (写真)グルテンミートで作ったパストラミとヴィーガンチーズ、全粒粉のライブレッドやザワークラウトなどで構成される「ルーディーズ・ルーベン DIYキット」(36ポンド/約4人分)。オンラインでオーダー後、3~5日で全英にデリバリーされる。





    ◎Rudy's Vegan Butcher
    206 Upper Street, Islington London N1 1RQ
    2021年3月1日現在、ロックダウンのためデリバリーのみ
    https://rudysvegan.com
    Instagram:@rudysdvd

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