France[Paris]
シェフブランドのスパイスでガストロノミーを身近に
2018.09.13
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生産者の名前を前面に打ち出した肉や野菜がブランド化する中、「ピック」のアンヌ・ソフィー・ピックや「ラミ・ジャン」のステファン・ジェゴなど、人気シェフの名前を冠したスパイスが次々と登場している。
2018年1月、百貨店「プランタン」にオープンした「プランタン・デュ・グー」は、フランス産の食材に特化したフードフロア。ここで話題を集めているのが、セバスチャン・ブラスのスパイス類だ。柑橘と香辛料を配合した「NIAC」シリーズは、肉や魚の隠し味として普段の食卓のレベルを引き上げると評判上々。
巨匠ミシェル・ブラスの後継者であるセバスチャンは、「重圧から自由になって料理に情熱を注ぎたい」と2017年9月、ミシュラン・ガイドに非掲載希望を表明。“星”に振り回されずに自分の料理を貫く姿勢は、同業者からも大きな共感を得た。スパイスの発売について、「私たちの料理の秘密を分かち合い、ガストロノミーにより親しみを持ってほしい」と話すブラス氏。彼の動向はフランス料理界の関心の的だ。
(『料理通信』2018年8月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Epicerie Bras
NIAC 12.9ユーロ/55g
www.boutique.bras.fr/fr/bibliotheque/coffret-outils-bras
text & photograph by Sakurako Uozumi
JOURNAL / 世界の食トレンド
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