Italy[Firenze]
フィレンツェ式ビステッカの作法を伝える店
2019.06.13
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フィレンツェは空前のビステッカ・ブーム。専門店を謳う店が増殖している。しかし、「炭火で焼けば即ビステッカ、ではない」と異を唱え、「お茶の作法があるように、ビステッカにも作法がある」と語る店が登場した。
「レジーナ・ビステッカ(ビステッカ女王、の意)」によれば、多くの店では料理人が目視で焼き加減を決めるところ、温度計で肉の芯温を確認し、レアなら40~45℃、ミディアム48℃、 ウェルダン50℃を目処に焼き上げ、その後2~7分間52℃の保温器に入れて肉汁を全体に回す。熟成はイタリア人の好みである旨味と歯応えのバランスがいい15~20日、種類は人気のキアーナ牛、マルケ牛、ブラック・アンガス牛他、状態の良い24カ月齢までの未経産牛をセレクト。
そして、お客に生肉を見せながら一緒に選ぶ。2018年8月末にオープン以来、肉好きの間で評判となり、「本物のビステッカを食べるならここ、と言われるようになった」とオーナーの1人、マッテオ・ペルドゥーカ氏。ブームのおかげで本物志向が高まったのである。
(『料理通信』2019年5月号/「ワールドトピックス」より)
◎Regina Bistecca
Via Ricasoli, 14r Firenze
☎+39-055-2693772
12:30~15:00、19:00~22:30
月曜休
ビステッカ 4.8ユーロ~/100g、1枚
900g~ コース 43 ユーロ~(2人前以上)
www.reginabistecca.com
text & photograph by Manami Ikeda
JOURNAL / 世界の食トレンド
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