Italy [Torino]
余剰ワインをベルモットにしてワイナリーを応援
2021.01.21
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トリノに本拠地を置き、ジンやベルモットをカスタムメイドで作る若手専門家集団「ザ・スピリチュアル・マシーン」が、コロナ禍の影響で窮地に立つワイナリーを応援するプロジェクト「セーブ・ザ・ワイン」を立ち上げた。
ロックダウンによりレストランなどが3カ月の休業を余儀なくされた2020年のイタリア(2020年10月末現在)。ワイン業界が受けた影響は売り上げ約50%減、収穫したブドウも約3万ヘクタール分を破棄せざるを得ないという予想だ。
そこでイタリア全20州のワイナリーからワインを集め、ベルモットに作り変えようというアイデア。通常、余剰ワインはグラッパに蒸留するが、ワイナリーが得る利益は1リットルで0.30セント、一方ベルモットなら1リットル0.30ユーロになる。
ベルモットの生まれ故郷ピエモンテは、例年にないすばらしい収穫年になった2020年。だが大量に作っても捌き切れない、熟成庫のスペースがないから質に集中するしかないというワイナリーもある。新しい若いアイデアは業界を活性化し、明るい希望をもたらすだろうか。
(『料理通信』2021年1月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Save the Wine
余剰ワインを使ったベルモット(未発売)
FENICE 2020 25ユーロ/ 750ml
https://thespiritualmachine.it/en/
text by Sayaka Miyamoto
JOURNAL / 世界の食トレンド
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