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「茶色いソースをかけた肉団子や簡単なサラダなど、定番の伝統料理ではなく、質にこだわった現代料理を提供したかった」と語るのは、2016年5月にオープンしたカフェ&レストラン「ヌッケン」の経営者、ポール・バッゲ・スカール氏。
ヌッケンとは、ノルウェーの有名な画家テオドール・キッテルセンが描いた、美しい馬などに化け、人間を水中に誘惑して食べる水の妖怪の名前だ。店舗の上には、この画家が暮らしていたという。
メニューは複数の小皿を注文するタパス形式で、現地食材を使用した新北欧料理。ビールも国産、コーヒーもティム・ウェンデルボーやカッファなど国内の高品質ブランドを提供する。家具や壁は国産木材で、子連れの親も、ベビーカーごと入店可能だ。
「物価も高く、家でのんびり食事をする文化が長く続いたノルウェー。「マエモ」などがミシュランの星を獲得するようになり、良い食の波が広がり始めた」と同氏。気軽に外食できる、カジュアルな食の空間を作りたいと、今後の意気込みを語る。
(『料理通信』2017年2月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Nφkken
Leirfallsgate 6, 0550 Oslo
☎ +47-901-26-888
11:30~翌0:30
月曜休
http://nokkenoslo.com
text & photograph by Asaki Abumi
JOURNAL / 世界の食トレンド
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