Norway [Oslo]
食品ロス対策で誕生した羊肉スナック
2018.04.06
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「羊農家として30年間働いてきたが、倉庫いっぱいに残った羊肉を見て、なんとかできないかと考えていた」と語るのは、ノルウェー産羊肉のスナック「チープス」を開発したヴィーキンスタ氏。
ノルウェーでは、昨年だけで2257トンの仔羊肉、1155トンの羊肉が倉庫に保管されたままになっていた。これは前年の2倍量にあたる。原因は人々が他の肉を好み、羊肉が食卓に上る機会が減っていることに加えて、輸出量も少ないからだ。
「チープス」は、隣国スウェーデンの乾燥した羊肉サラミからインスピレーションを受けたという。羊肉をスナックにするアイデアはノルウェーでは画期的なもので、「プロテインたっぷりで健康的」「満杯の倉庫を救うスナック」と現地メディアでも話題に。
塩味の乾燥羊肉は、乾いた歯触りでビーフジャーキーのよう。酒のつまみにも合いそうだ。現在、国内では試作品として食メッセや店頭で配られ、フィードバックを集めている。今後は国外でもPRを予定しており、同氏は観光客にも食べてもらえればと意気込んでいる。
(『料理通信』2018年3月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Cheeps
www.cheeps.no
text by Asaki Abumi
photograph by Cheeps
JOURNAL / 世界の食トレンド
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