Norway [Oslo]
社会復帰をサポートするカフェ
2019.12.12
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「エーリック・カッフェ」は薬物中毒者や路上生活者が店員を務めるカフェ。設立者はストリートマガジン『=Oslo』の発起人で、雑誌販売などを通して彼らが社会復帰するための支援活動をしている。
一般のカフェと同等の時給で1日の勤務時間は2~4 時間に留め、彼らが少しずつ生活に慣れるシフトを採用。類似した店は国内にはこれまでなかった。路上の雑誌販売とカフェ勤務両方をこなす店員もいる。コーヒーはソルベルグ&ハンセン焙煎所の高品質の豆を使い、プラスチックのカトラリーは使用しないなど環境にも配慮。貧困に悩むお客には、コーヒーを無料で提供することもある(1日に20杯ほど)。
「市民や周囲の店舗からは好意的な反応ばかりだ」と話すのは、店長のカトリン・ラーシェン氏。国からの期待も高く、2017年6月の開店時には保健大臣が祝いに駆け付けた。首相や大臣が、市民生活を支援する政策を発表する時には、ここで会見することも。国会からも近く、住民だけでなく政治家が集まる交流の場にもなっている。
(『料理通信』2019年11月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Erlik Kaffe
Akersgata 32, 0180 Oslo
☎+47-21380360
7:00 ~17:30(土曜10:00~16:30)
日曜休
コーヒー 30ノルウェークローネ
今年6月に2号店開店
www.erlikkaffe.no
text & photograph by Asaki Abumi
JOURNAL / 世界の食トレンド
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